目次
1. 製品概要
LTP-1457AKYは、明確で読みやすい文字出力を必要とするアプリケーション向けに設計された、1桁の英数字表示モジュールです。その中核となる構成は5x7ドットマトリクスであり、標準的なASCIIおよびEBCDIC文字セットに必要な解像度を提供します。視覚的な特徴は、AlInGaP(アルミニウム・インジウム・ガリウム・リン)LEDチップの使用により実現されたアンバーイエローの発光です。この半導体材料は、高効率と良好な視認性で知られています。物理的な外観は、白いドットを持つグレーのフェイスプレートを特徴としており、発光要素に対して高コントラストの背景を提供し、様々な照明条件下での可読性を向上させます。
本デバイスは、低消費電力とソリッドステートの信頼性のために設計されており、幅広い電子機器への統合に適しています。その単一平面構造と広い視野角により、表示された情報が複数の視点から見えることが保証されます。重要な機械的特徴は水平方向の積層性であり、複数のユニットを隣接させて配置することで、大きな隙間なく複数文字の表示を形成することができます。これは、メッセージや数値表示を作成するために不可欠です。
2. 技術仕様詳細解説
2.1 光学特性
光学性能は、ディスプレイの機能性の中核です。光源は、不透明なGaAs基板上に成長させたAlInGaP LEDチップです。代表的なピーク発光波長(λp)は595 nm、主波長(λd)は592 nmであり、出力は確実にアンバーイエロースペクトル内に位置します。スペクトル線半値幅(Δλ)は15 nmであり、比較的純粋な色の発光を示しています。ドットあたりの平均光度(Iv)は、80 mAのピーク電流と1/16デューティサイクルの試験条件下で、最小2100 μcd、代表値3800 μcdと規定されています。ドット間の光度整合比は最大2:1であり、文字マトリクス全体で均一な輝度が確保されます。
2.2 電気的特性
電気的パラメータは、ディスプレイの動作境界と条件を定義します。単一のLEDドットの順方向電圧(Vf)は、順方向電流(If)20 mAにおいて、通常2.05Vから2.6Vの範囲です。逆方向電流(Ir)は、逆方向電圧(Vr)5Vが印加された場合、最大100 μAに制限されます。これらのパラメータは、長寿命と性能を確保するための適切な駆動回路を設計する上で極めて重要です。
2.3 絶対最大定格
これらの定格は、永久損傷が発生する可能性のある限界値を指定します。ドットあたりの平均消費電力は25 mWを超えてはなりません。ドットあたりのピーク順方向電流は60 mAと定格されていますが、これはパルス条件下(1/10デューティサイクル、0.1 msパルス幅)でのみ適用されます。ドットあたりの平均順方向電流には、25°Cから始まる0.17 mA/°Cのデレーティング係数があります。ドットあたりの最大逆方向電圧は5Vです。デバイスの動作および保管温度範囲は-35°Cから+85°Cです。実装時には、シーティングプレーンから1.6mm下の点で、はんだ温度が260°Cを3秒間以上超えてはなりません。
3. 機械的仕様およびパッケージ情報
3.1 外形寸法
本ディスプレイのマトリクス高さは1.2インチ(30.42 mm)です。全体のパッケージ寸法は、仕様書内の詳細図面で提供され、すべての寸法はミリメートル単位です。これらの寸法の標準公差は、特に指定がない限り±0.25 mmです。パッケージは、概要で述べた水平積層機能を容易にするように設計されています。
3.2 ピン配置と内部回路
デバイスインターフェースは14ピンで構成されています。ピン配置は以下の通りです:ピン1:カソード行5;ピン2:カソード行7;ピン3:アノード列2;ピン4:アノード列3;ピン5:カソード行4;ピン6:アノード列5;ピン7:カソード行6;ピン8:カソード行3;ピン9:カソード行1;ピン10:アノード列4;ピン11:アノード列3(注:ピン4と重複機能、仕様書の誤りまたは特定の内部接続の可能性あり);ピン12:カソード行4(ピン5の重複);ピン13:アノード列1;ピン14:カソード行2。
内部回路図は、5x7マトリクスの標準的なカソードコモン構成を示しています。7本の行線(カソード)と5本の列線(アノード)が35個のLEDドットで交差しています。特定のドットを点灯させるには、対応する行カソードをLow(グランド)に駆動し、対応する列アノードをHigh(電流制限抵抗を介して電流を供給)に駆動する必要があります。このマトリクス配置により、必要な駆動ピン数が最小化されます(個々のドットなら35本ですが、5x7マトリクスでは12本)。
4. アプリケーション提案および設計上の考慮点
4.1 代表的なアプリケーションシナリオ
このディスプレイは、単一の視認性の高い英数字文字を必要とするアプリケーションに最適です。一般的な用途には、産業用制御パネルの状態表示器、試験・測定機器のデジタル表示、デバッグやモード表示のための組み込みシステム内の単一文字表示、時計、カウンタ、簡易メッセージボードなどの機器における複数桁パネルの構成要素としての使用などがあります。
4.2 設計および駆動に関する考慮点
5x7マトリクスを駆動するには、マルチプレキシング方式が必要です。ゴーストや過剰な電流消費を防ぐために、一度に1行のみをアクティブにする必要があるため、7行を高速で切り替える(通常、ちらつきを避けるために>60 Hzのレート)マイクロコントローラまたは専用のディスプレイドライバICが必要です。アクティブな行に対する列データは同時に送信されます。ドットあたりの平均順方向電流は、ピーク電流とデューティサイクル(標準的な行順次マルチプレキスの場合は1/7)に基づいて計算する必要があります。例えば、所望の平均ドット電流10 mAを達成するには、そのアクティブ行時間中のピーク電流は70 mA(10 mA * 7行)である必要があります。これは、ピーク電流の絶対最大定格(1/10デューティで60 mA)と照合する必要があります。したがって、マルチプレキシング方式と電流制限抵抗の慎重な計算が不可欠です。広い動作温度範囲により、空調されていない環境での使用が可能です。
5. 性能曲線分析
仕様書では、代表的な電気的/光学的特性曲線が参照されています。提供されたテキストでは具体的なグラフは詳細に記述されていませんが、そのような曲線には一般的に以下が含まれます:
- 順方向電流 vs. 順方向電圧(I-V曲線):これは、LEDを流れる電流とその両端の電圧の関係を示します。非線形であり、ターンオン電圧(AlInGaPでは約2V)を超えると、わずかな電圧増加で電流が急速に増加します。この曲線は、定電圧駆動回路において適切な電流制限抵抗値を選択する上で極めて重要です。
- 光度 vs. 順方向電流:この曲線は、光出力が電流の増加とともにどのように増加するかを示します。一定範囲内では一般的に線形ですが、非常に高い電流では飽和します。パルス幅変調(PWM)による輝度制御のためには、線形領域内で動作させることが重要です。
- 光度 vs. 周囲温度:これは、LEDの接合温度が上昇するにつれて光出力がどのように低下するかを示します。AlInGaPの場合、効率は一般的に温度の上昇とともに低下するため、駆動電流で補償しない限り、高温環境ではディスプレイが暗く見える可能性があります。
- スペクトル分布:相対強度対波長のプロットであり、主波長(592 nm)周辺への光出力の集中とスペクトルの幅(半値幅15 nm)を示します。
設計者は、意図した動作温度範囲全体で輝度、効率、長寿命を最適化するために、これらの曲線を参照して駆動条件を最適化する必要があります。
6. はんだ付けおよび実装ガイドライン
実装における重要なパラメータは、はんだの耐熱性です。リードは、パッケージのシーティングプレーンから1.6 mm(1/16インチ)下の点で測定して、最大260°Cの温度を最大3秒間耐えることができます。これは、フローはんだ付けまたはリフロー工程の標準定格です。内部のワイヤボンディングやLEDチップ自体への損傷を防ぐために、この制限を遵守することが極めて重要です。LEDは静電気に敏感であるため、取り扱いおよび実装中は標準的なESD(静電気放電)対策を講じる必要があります。保管は、低湿度環境で指定された温度範囲-35°Cから+85°C内で行う必要があります。
7. 技術比較と差別化
LTP-1457AKYの主な差別化要因は、AlInGaP技術の使用とその特定の機械的形状です。従来のGaAsPやGaP LED技術と比較して、AlInGaPはより高い発光効率を提供し、同じ電気的入力に対してより明るい出力と、より良い色純度をもたらします。アンバーイエローの色は、その高い視覚的インパクトと人間の目による知覚される明るさのためにしばしば選ばれます。1.2インチの文字高さは、一般的な0.56インチや0.8インチのディスプレイよりも大きい特定のサイズであり、視認距離が大きい、または視認性が最も重要なアプリケーションに適しています。水平積層性は、類似のディスプレイには必ずしも存在しない実用的な機能であり、複数文字配列の設計を簡素化します。
8. よくある質問(技術パラメータに基づく)
Q: マイクロコントローラでこのディスプレイを駆動するにはどうすればよいですか?
A: 少なくとも12本のGPIOピン(行用7本、列用5本)が必要です。一度に1行(カソードをLow)をアクティブにし、その行のパターンを電流制限抵抗を介して5本の列(アノード)ピンに適用する走査ルーチンを実装します。走査はちらつきを避けるために十分に高速(>60 Hzのフレームレート)である必要があります。
Q: どの値の電流制限抵抗を使用すべきですか?
A: 供給電圧(Vcc)と所望の動作電流に依存します。公式:R = (Vcc - Vf) / If を使用してください。5V電源、20 mAでの代表的なVf 2.3Vの場合、R = (5 - 2.3) / 0.02 = 135 Ωです。最も近い標準値(例:130 Ωまたは150 Ω)を使用してください。これは常時点灯動作の場合であることに注意してください。マルチプレキス動作では、ピーク電流はより高くなります。
Q: このディスプレイを屋外で使用できますか?
A: 動作温度範囲(-35°Cから+85°C)は非常に広く、堅牢性を示唆しています。ただし、仕様書には水や埃に対するIP(侵入保護)定格は規定されていません。屋外使用の場合、湿気や汚れの侵入(電子部品の損傷や表示面の曇りの原因となる可能性あり)を防ぐために、保護窓の後ろまたは密閉された筐体内にディスプレイを配置する必要があるでしょう。
Q: なぜ重複するピン機能(例:ピン4と11、ピン5と12)があるのですか?
A: これは、提供されたピン接続表の抜粋における誤りの可能性が高いです。標準的な5x7マトリクスでは、12個のユニークな信号(5列 + 7行)のみが必要です。重複は、PCB配線の代替オプションを提供するために内部で同じノードに接続されているか、または文書の誤りである可能性があります。内部回路図が接続性の信頼できる情報源です。
9. 動作原理の紹介
基本原理は、半導体のエレクトロルミネッセンスに基づいています。AlInGaP p-n接合に、ダイオードのターンオン電圧を超える順方向電圧が印加されると、電子と正孔が活性領域で再結合し、光子の形でエネルギーを放出します。アルミニウム、インジウム、ガリウム、リン化物層の特定の組成がバンドギャップエネルギーを決定し、これが直接放出光の波長(色)に関連します—この場合はアンバーイエローです。5x7マトリクスは、LEDを格子状に配置することで、必要な制御ラインの数を35(ドットあたり1本)から12(行+列)に減らすアドレッシング技術です。点灯は、通電された行と列の交点を選択的にアクティブにすることで制御されます。
10. 技術トレンドと背景
LTP-1457AKYのようなディスプレイは、単一および少数桁の英数字出力のための成熟した信頼性の高い技術を代表しています。より大きなグラフィックディスプレイやOLEDが複雑な情報表示で普及していますが、個別のLEDドットマトリクスモジュールは、そのシンプルさ、堅牢性、高輝度、広い視野角、優れた長寿命性により、産業、計測器、組み込みアプリケーションにおいて依然として非常に重要です。本デバイスに見られるように、従来のLED材料からAlInGaPへの移行は、効率と色域を改善した重要なトレンドでした。同様の表示セグメントにおける現在のトレンドには、駆動回路をモジュール自体に統合すること(シリアルデータと電源入力のみを必要とする)、異なる色に対してInGaNのようなさらに効率的な材料の使用、自動実装プロセスに最適化された設計などが含まれる可能性があります。ソリッドステートの信頼性、低消費電力、高い視認性という中核的な利点により、この技術は特定のニッチで継続して使用されることが保証されています。
LED仕様用語集
LED技術用語の完全な説明
光電性能
| 用語 | 単位/表示 | 簡単な説明 | なぜ重要か |
|---|---|---|---|
| 発光効率 | lm/W (ルーメン毎ワット) | 電力ワット当たりの光出力、高いほどエネルギー効率が良い。 | エネルギー効率等級と電気コストを直接決定する。 |
| 光束 | lm (ルーメン) | 光源から発せられる全光量、一般に「明るさ」と呼ばれる。 | 光が十分に明るいかどうかを決定する。 |
| 視野角 | ° (度)、例:120° | 光強度が半分になる角度、ビーム幅を決定する。 | 照明範囲と均一性に影響する。 |
| 色温度 | K (ケルビン)、例:2700K/6500K | 光の暖かさ/冷たさ、低い値は黄色がかった/暖かい、高い値は白っぽい/冷たい。 | 照明の雰囲気と適切なシナリオを決定する。 |
| 演色性指数 | 無次元、0–100 | 物体の色を正確に再現する能力、Ra≥80は良好。 | 色の真実性に影響し、ショッピングモール、美術館などの高要求場所で使用される。 |
| 色差許容差 | マクアダム楕円ステップ、例:「5ステップ」 | 色の一貫性指標、ステップが小さいほど色の一貫性が高い。 | 同じロットのLED全体で均一な色を保証する。 |
| 主波長 | nm (ナノメートル)、例:620nm (赤) | カラーLEDの色に対応する波長。 | 赤、黄、緑の単色LEDの色相を決定する。 |
| 分光分布 | 波長 vs 強度曲線 | 波長全体の強度分布を示す。 | 演色性と色品質に影響する。 |
電気パラメータ
| 用語 | 記号 | 簡単な説明 | 設計上の考慮事項 |
|---|---|---|---|
| 順電圧 | Vf | LEDを点灯するための最小電圧、「始動閾値」のようなもの。 | ドライバ電圧は≥Vfでなければならず、直列LEDの場合は電圧が加算される。 |
| 順電流 | If | LEDの正常動作のための電流値。 | 通常は定電流駆動、電流が明るさと寿命を決定する。 |
| 最大パルス電流 | Ifp | 短時間耐えられるピーク電流、調光やフラッシュに使用される。 | パルス幅とデューティサイクルは損傷を避けるために厳密に制御する必要がある。 |
| 逆電圧 | Vr | LEDが耐えられる最大逆電圧、それを超えると破壊される可能性がある。 | 回路は逆接続や電圧スパイクを防ぐ必要がある。 |
| 熱抵抗 | Rth (°C/W) | チップからはんだへの熱伝達抵抗、低いほど良い。 | 高い熱抵抗はより強力な放熱を必要とする。 |
| ESD耐性 | V (HBM)、例:1000V | 静電気放電に耐える能力、高いほど脆弱性が低い。 | 生産時には帯電防止対策が必要、特に敏感なLEDには。 |
熱管理と信頼性
| 用語 | 主要指標 | 簡単な説明 | 影響 |
|---|---|---|---|
| 接合温度 | Tj (°C) | LEDチップ内部の実際の動作温度。 | 10°Cの低下ごとに寿命が2倍になる可能性がある;高すぎると光衰、色ずれを引き起こす。 |
| 光束減衰 | L70 / L80 (時間) | 明るさが初期の70%または80%に低下するまでの時間。 | LEDの「サービス寿命」を直接定義する。 |
| 光束維持率 | % (例:70%) | 時間経過後に残った明るさの割合。 | 長期使用における明るさの保持能力を示す。 |
| 色ずれ | Δu′v′またはマクアダム楕円 | 使用中の色変化の程度。 | 照明シーンでの色の一貫性に影響する。 |
| 熱劣化 | 材料劣化 | 長期的な高温による劣化。 | 明るさ低下、色変化、または開放回路故障を引き起こす可能性がある。 |
パッケージングと材料
| 用語 | 一般的な種類 | 簡単な説明 | 特徴と応用 |
|---|---|---|---|
| パッケージタイプ | EMC、PPA、セラミック | チップを保護し、光学的/熱的インターフェースを提供するハウジング材料。 | EMC:耐熱性が良く、低コスト;セラミック:放熱性が良く、寿命が長い。 |
| チップ構造 | フロント、フリップチップ | チップ電極配置。 | フリップチップ:放熱性が良く、効率が高い、高電力用。 |
| 蛍光体コーティング | YAG、珪酸塩、窒化物 | 青チップを覆い、一部を黄/赤に変換し、白に混合する。 | 異なる蛍光体は効率、CCT、CRIに影響する。 |
| レンズ/光学 | フラット、マイクロレンズ、TIR | 光分布を制御する表面の光学構造。 | 視野角と配光曲線を決定する。 |
品質管理とビニング
| 用語 | ビニング内容 | 簡単な説明 | 目的 |
|---|---|---|---|
| 光束ビン | コード例:2G、2H | 明るさでグループ化され、各グループに最小/最大ルーメン値がある。 | 同じロット内で均一な明るさを保証する。 |
| 電圧ビン | コード例:6W、6X | 順電圧範囲でグループ化される。 | ドライバのマッチングを容易にし、システム効率を向上させる。 |
| 色ビン | 5ステップマクアダム楕円 | 色座標でグループ化され、狭い範囲を保証する。 | 色の一貫性を保証し、器具内の不均一な色を避ける。 |
| CCTビン | 2700K、3000Kなど | CCTでグループ化され、各々に対応する座標範囲がある。 | 異なるシーンのCCT要件を満たす。 |
テストと認証
| 用語 | 標準/試験 | 簡単な説明 | 意義 |
|---|---|---|---|
| LM-80 | 光束維持試験 | 一定温度での長期照明、明るさの減衰を記録する。 | LED寿命の推定に使用される (TM-21と併用)。 |
| TM-21 | 寿命推定標準 | LM-80データに基づいて実際の条件下での寿命を推定する。 | 科学的な寿命予測を提供する。 |
| IESNA | 照明学会 | 光学的、電気的、熱的試験方法を網羅する。 | 業界で認められた試験基盤。 |
| RoHS / REACH | 環境認証 | 有害物質 (鉛、水銀) がないことを保証する。 | 国際的な市場参入要件。 |
| ENERGY STAR / DLC | エネルギー効率認証 | 照明製品のエネルギー効率と性能認証。 | 政府調達、補助金プログラムで使用され、競争力を高める。 |