目次
1. 製品概要
本技術文書は、発光ダイオード(LED)コンポーネントに関する包括的な仕様とガイドラインを提供します。今回の改訂の主な焦点は、正式なライフサイクル段階を文書化し、現在の製造基準と性能特性を反映するために技術パラメータを更新することです。LEDは電気エネルギーを可視光に変換する半導体デバイスであり、その効率性、長寿命、信頼性から、インジケータランプやバックライトから一般照明、自動車照明に至るまで幅広い用途で広く使用されています。
このコンポーネントの中核的な利点は、標準化された設計にあり、大量生産において一貫した性能を保証します。自動表面実装技術(SMT)組立プロセスとの互換性を考慮して設計されており、現代の電子製品への統合に適しています。ターゲット市場は、信頼性の高い低電力照明が求められる、民生電子機器、産業制御システム、自動車内装、サイン用途などが含まれます。
2. 技術パラメータの詳細解釈
提供されたPDFの断片は限られていますが、LEDコンポーネントの詳細な技術仕様書には通常、以下の重要なパラメータセクションが含まれます。以下の値は、一般的なミッドパワーSMD LEDパッケージの業界標準範囲を表しています。具体的な値は完全な仕様書で定義されます。
2.1 測光・色特性
測光特性は、光出力と品質を定義します。主要なパラメータは以下の通りです:
- 光束(Φv):光源から放射される可視光の総量で、ルーメン(lm)で測定されます。標準コンポーネントの典型的な値は、色と駆動電流に応じて20 lmから120 lmの範囲です。
- 主波長(λD):光の知覚される色で、ナノメートル(nm)で測定されます。白色LEDの場合は、相関色温度(CCT)に置き換えられます。
- 相関色温度(CCT):白色LEDの場合、これは光の色の見え方を表し、暖白色(例:2700K-3000K)から昼白色(例:5000K-6500K)まであります。
- 演色評価数(CRI):光源が自然光と比較して物体の色をどれだけ正確に再現するかを示す指標です。一般照明用途では通常、CRI 80以上が求められます。
2.2 電気的特性
電気的特性は、回路設計と信頼性のある動作を確保するために極めて重要です。
- 順電圧(VF):指定された順電流で発光しているときのLED両端の電圧降下です。色や半導体材料によって異なります(例:赤色で約2.0V、青色/白色で約3.2V)。白色LEDの典型的な範囲は2.8Vから3.4Vです。
- 順電流(IF):推奨動作電流で、パッケージサイズに応じて通常20mA、60mA、または150mAです。定格最大電流を超えると永久損傷を引き起こす可能性があります。
- 逆電圧(VR):LEDを損傷することなく逆方向に印加できる最大電圧で、通常約5Vです。
2.3 熱特性
LEDの性能と寿命は、接合温度に大きく依存します。
- 熱抵抗(RθJCまたはRθJA):LEDの接合部からケース(JC)または周囲空気(JA)への熱流れに対する抵抗です。値が低いほど放熱性が優れています。SMDパッケージの典型的なRθJAは100-200 °C/W程度です。
- 最大接合温度(TJ):半導体接合部で許容される最高温度で、125°Cまたは150°Cであることが多いです。長期信頼性のためには、この温度以下で動作させることが不可欠です。
3. ビニングシステムの説明
生産における色と明るさの一貫性を確保するために、LEDはビン(等級)に分類されます。
- 波長/色温度ビニング:LEDは主波長またはCCTに基づいてグループ分けされます。白色LEDの典型的なビニング方式では、CCT範囲内で100Kまたは200K刻み(例:3000K、3200K、3500K)が設定されます。
- 光束ビニング:LEDは標準試験電流における光出力に従って分類されます。ビンは最小および最大ルーメン値(例:ビンA: 80-90 lm、ビンB: 90-100 lm)で定義されます。
- 順電圧ビニング:特定の電流におけるVFに基づく分類は、効率的な駆動回路の設計や並列接続時の均一な輝度達成に役立ちます。一般的なビンは0.1V刻みであることが多いです。
4. 性能曲線分析
グラフデータは、様々な条件下での性能を理解するために不可欠です。
- I-V(電流-電圧)特性曲線:このグラフは順電流と順電圧の関係を示します。非線形であり、電流が急激に増加する前にしきい値電圧を示します。この曲線は、電流制限抵抗の選択や定電流ドライバの設計に極めて重要です。
- 温度特性:グラフは通常、光束と順電圧が接合温度の関数としてどのように変化するかを示します。光出力は一般に温度上昇とともに減少し(熱消光)、順電圧はわずかに減少します。
- 分光分布(SPD):各波長で放射される光の相対強度をプロットしたものです。白色LED(蛍光体変換型)の場合、青色励起LEDのピークと、より広い蛍光体の発光スペクトルを示します。
5. 機械的仕様・パッケージ情報
正確な機械的データは、正しいPCB設計と組立を保証します。
- パッケージ寸法:長さ、幅、高さ、リード間隔などの重要な寸法を含む詳細図面。2835のような一般的なSMDパッケージの公称寸法は2.8mm x 3.5mmです。
- パッドレイアウト(フットプリント):はんだ付けのためのPCB上で推奨される銅パッドパターン。これには、適切なはんだ接合部の形成と機械的強度を確保するためのパッドサイズ、形状、間隔が含まれます。
- 極性識別:LEDパッケージ上の明確なマーキング(カソード側の切り欠き、角切り、または緑色のマーキングが多い)で、正しい電気的接続のためのアノードとカソードを示します。
6. はんだ付け・実装ガイドライン
適切な取り扱いは損傷を防ぐために重要です。
- リフローはんだ付けプロファイル:予熱、ソーク、リフロー、冷却の各段階を指定した時間-温度グラフ。プラスチックレンズや内部接合を損傷しないように、ピーク温度はLEDの最大許容温度(多くの場合、数秒間で260°C)を超えてはなりません。
- 注意事項:レンズへの機械的ストレスを避けてください。低塩素、ノークリーンフラックスを使用してください。はんだ付け後の超音波洗浄は行わないでください。手はんだ付けが必要な場合は、はんだごて先端の温度管理を確実に行ってください。
- 保管条件:LEDは、湿気吸収やリードの酸化を防ぐために、温度と湿度が管理された乾燥した静電気防止環境(例:<40°C、<60% RH)で保管する必要があります。
7. 梱包・発注情報
物流と調達のための情報。
- 梱包仕様:通常、自動ピックアンドプレースマシンに対応したエンボス加工テープおよびリールで供給されます。リールサイズ(例:7インチ、13インチ)とリールあたりの数量(例:2000個、4000個)が指定されます。
- ラベル情報:リールラベルには、品番、数量、ロット番号、日付コード、ビニング情報が含まれます。
- 品番規則:型番には、パッケージサイズ、色、CCT、光束ビン、電圧ビンなどの主要属性がコード化されています(例:LED2835-W-50-80-C1)。
8. アプリケーション提案
効果的な実装のためのガイダンス。
- 典型的なアプリケーション回路:低電圧DC電源用の電流制限抵抗との直列接続、または専用の定電流LEDドライバによる駆動。特に複数LEDアレイや商用電源駆動アプリケーションでは、最適な性能と効率のために後者が推奨されます。
- 設計上の考慮点:接合温度を管理するために、PCB上に十分な放熱対策(熱ビア、銅面積)を確保してください。所望のビームパターンのための光学設計(レンズ、拡散板)を考慮してください。並列接続を設計する際は、順電圧のばらつきを考慮し、電流の不均衡を防いでください。
9. 技術比較
このコンポーネントは、標準化されたSMD LEDとして、性能、コスト、信頼性のバランスを通じて差別化を提供します。スルーホールLEDと比較して、小型化と自動組立を可能にします。従来のLEDパッケージと比較して、一部の設計では露出した放熱パッドにより、通常、より高い効率(ルーメン毎ワット)と優れた熱管理を提供します。特定のライフサイクル改訂(改訂版:2)は、製品の継続的な改良を示しており、初期の改訂版と比較して、材料の改善(例:より頑丈なシリコーン製レンズ)や、より高い効率またはより良い色の一貫性のための半導体エピタキシーが組み込まれている可能性があります。
10. よくある質問
典型的な技術パラメータに関する質問に基づく回答。
- Q: このLEDを5V電源から直接駆動できますか?A: いいえ。直列の電流制限抵抗または定電流ドライバを使用する必要があります。抵抗値は R = (電源電圧 - VF) / IF で計算されます。5V電源から20mAで駆動する3.2VのLEDの場合、R = (5 - 3.2) / 0.02 = 90 オームです。
- Q: なぜ並列接続したLEDには個別の抵抗が必要なのですか?A: VFの自然なばらつきにより、直接並列に接続されたLEDは電流を不均等に分担します。わずかにVFが低いLEDはより多くの電流を引き、過熱や故障につながる可能性があります。個別の抵抗は電流のバランスを取るのに役立ちます。
- Q: "LifecyclePhase: Revision" とはどういう意味ですか?A: 製品がアクティブでサポートされている状態であり、製品の形状、適合性、または中核機能を変更することなく、マイナーな改善、明確化、またはプロセス変更を反映するために文書や仕様が更新される可能性があることを示します。
11. 実用例
事例:産業用制御パネルディスプレイのバックライト。設計者は、5インチLCD用に均一で信頼性が高く長寿命のバックライトを必要としています。彼らは、このLEDコンポーネントの昼白色(6500K)バリアントを選択します。複数のLEDが、ディスプレイの端周りのフレキシブルPCBストリップ上にアレイ状に配置され、サイド発光または直接バックライト光学系が利用されます。定電流ドライバは、6個のLEDの直列ストリング(合計VF~19.2V)にそれぞれ60mAを供給するように設計されます。熱ビアはLEDパッドをメインPCB上の大きなグランドプレーンに接続して放熱します。高いCRIにより、ディスプレイ上の正確な色再現が保証されます。"改訂版2"のステータスは、この長寿命の産業用途におけるコンポーネントの成熟度と供給安定性に対する信頼を与えます。
12. 原理紹介
LEDは固体半導体デバイスです。不純物をドープしてp-n接合を形成した半導体材料のチップで構成されています。順方向電圧が印加されると、n領域からの電子が接合部内でp領域からの正孔と再結合し、光子の形でエネルギーを放出します。放出される光の波長(色)は、半導体材料のエネルギーバンドギャップによって決まります。例えば、窒化インジウムガリウム(InGaN)は青色および緑色LEDに使用され、リン化アルミニウムガリウムインジウム(AlGaInP)は赤色および琥珀色LEDに使用されます。白色LEDは通常、青色または紫外線LEDチップを蛍光体材料でコーティングすることで作られます。蛍光体は青色光の一部を吸収し、黄色またはより広いスペクトルとして再放出し、組み合わさって白色光を生成します。
13. 開発動向
LED業界は、いくつかの明確なトレンドとともに進化し続けています。効率(ルーメン毎ワット)は着実に向上しており、照明のエネルギー消費を削減しています。より高いCRI値(90以上)やより精密な色の一貫性(より厳しいビニング)を含む、色品質の向上に強い焦点が当てられています。小型化は続いており、超小型デバイスでの新たな用途を可能にしています。LEDをセンサーやコントローラーと統合したスマートで接続された照明は、成長分野です。さらに、ペロブスカイトや量子ドットなどの新規材料の研究は、さらに高い効率、より良い演色性、および低コストの達成を目指しています。このトレンドには、より高い駆動電流および動作温度下での信頼性と寿命の向上も含まれます。
LED仕様用語集
LED技術用語の完全な説明
光電性能
| 用語 | 単位/表示 | 簡単な説明 | なぜ重要か |
|---|---|---|---|
| 発光効率 | lm/W (ルーメン毎ワット) | 電力ワット当たりの光出力、高いほどエネルギー効率が良い。 | エネルギー効率等級と電気コストを直接決定する。 |
| 光束 | lm (ルーメン) | 光源から発せられる全光量、一般に「明るさ」と呼ばれる。 | 光が十分に明るいかどうかを決定する。 |
| 視野角 | ° (度)、例:120° | 光強度が半分になる角度、ビーム幅を決定する。 | 照明範囲と均一性に影響する。 |
| 色温度 | K (ケルビン)、例:2700K/6500K | 光の暖かさ/冷たさ、低い値は黄色がかった/暖かい、高い値は白っぽい/冷たい。 | 照明の雰囲気と適切なシナリオを決定する。 |
| 演色性指数 | 無次元、0–100 | 物体の色を正確に再現する能力、Ra≥80は良好。 | 色の真実性に影響し、ショッピングモール、美術館などの高要求場所で使用される。 |
| 色差許容差 | マクアダム楕円ステップ、例:「5ステップ」 | 色の一貫性指標、ステップが小さいほど色の一貫性が高い。 | 同じロットのLED全体で均一な色を保証する。 |
| 主波長 | nm (ナノメートル)、例:620nm (赤) | カラーLEDの色に対応する波長。 | 赤、黄、緑の単色LEDの色相を決定する。 |
| 分光分布 | 波長 vs 強度曲線 | 波長全体の強度分布を示す。 | 演色性と色品質に影響する。 |
電気パラメータ
| 用語 | 記号 | 簡単な説明 | 設計上の考慮事項 |
|---|---|---|---|
| 順電圧 | Vf | LEDを点灯するための最小電圧、「始動閾値」のようなもの。 | ドライバ電圧は≥Vfでなければならず、直列LEDの場合は電圧が加算される。 |
| 順電流 | If | LEDの正常動作のための電流値。 | 通常は定電流駆動、電流が明るさと寿命を決定する。 |
| 最大パルス電流 | Ifp | 短時間耐えられるピーク電流、調光やフラッシュに使用される。 | パルス幅とデューティサイクルは損傷を避けるために厳密に制御する必要がある。 |
| 逆電圧 | Vr | LEDが耐えられる最大逆電圧、それを超えると破壊される可能性がある。 | 回路は逆接続や電圧スパイクを防ぐ必要がある。 |
| 熱抵抗 | Rth (°C/W) | チップからはんだへの熱伝達抵抗、低いほど良い。 | 高い熱抵抗はより強力な放熱を必要とする。 |
| ESD耐性 | V (HBM)、例:1000V | 静電気放電に耐える能力、高いほど脆弱性が低い。 | 生産時には帯電防止対策が必要、特に敏感なLEDには。 |
熱管理と信頼性
| 用語 | 主要指標 | 簡単な説明 | 影響 |
|---|---|---|---|
| 接合温度 | Tj (°C) | LEDチップ内部の実際の動作温度。 | 10°Cの低下ごとに寿命が2倍になる可能性がある;高すぎると光衰、色ずれを引き起こす。 |
| 光束減衰 | L70 / L80 (時間) | 明るさが初期の70%または80%に低下するまでの時間。 | LEDの「サービス寿命」を直接定義する。 |
| 光束維持率 | % (例:70%) | 時間経過後に残った明るさの割合。 | 長期使用における明るさの保持能力を示す。 |
| 色ずれ | Δu′v′またはマクアダム楕円 | 使用中の色変化の程度。 | 照明シーンでの色の一貫性に影響する。 |
| 熱劣化 | 材料劣化 | 長期的な高温による劣化。 | 明るさ低下、色変化、または開放回路故障を引き起こす可能性がある。 |
パッケージングと材料
| 用語 | 一般的な種類 | 簡単な説明 | 特徴と応用 |
|---|---|---|---|
| パッケージタイプ | EMC、PPA、セラミック | チップを保護し、光学的/熱的インターフェースを提供するハウジング材料。 | EMC:耐熱性が良く、低コスト;セラミック:放熱性が良く、寿命が長い。 |
| チップ構造 | フロント、フリップチップ | チップ電極配置。 | フリップチップ:放熱性が良く、効率が高い、高電力用。 |
| 蛍光体コーティング | YAG、珪酸塩、窒化物 | 青チップを覆い、一部を黄/赤に変換し、白に混合する。 | 異なる蛍光体は効率、CCT、CRIに影響する。 |
| レンズ/光学 | フラット、マイクロレンズ、TIR | 光分布を制御する表面の光学構造。 | 視野角と配光曲線を決定する。 |
品質管理とビニング
| 用語 | ビニング内容 | 簡単な説明 | 目的 |
|---|---|---|---|
| 光束ビン | コード例:2G、2H | 明るさでグループ化され、各グループに最小/最大ルーメン値がある。 | 同じロット内で均一な明るさを保証する。 |
| 電圧ビン | コード例:6W、6X | 順電圧範囲でグループ化される。 | ドライバのマッチングを容易にし、システム効率を向上させる。 |
| 色ビン | 5ステップマクアダム楕円 | 色座標でグループ化され、狭い範囲を保証する。 | 色の一貫性を保証し、器具内の不均一な色を避ける。 |
| CCTビン | 2700K、3000Kなど | CCTでグループ化され、各々に対応する座標範囲がある。 | 異なるシーンのCCT要件を満たす。 |
テストと認証
| 用語 | 標準/試験 | 簡単な説明 | 意義 |
|---|---|---|---|
| LM-80 | 光束維持試験 | 一定温度での長期照明、明るさの減衰を記録する。 | LED寿命の推定に使用される (TM-21と併用)。 |
| TM-21 | 寿命推定標準 | LM-80データに基づいて実際の条件下での寿命を推定する。 | 科学的な寿命予測を提供する。 |
| IESNA | 照明学会 | 光学的、電気的、熱的試験方法を網羅する。 | 業界で認められた試験基盤。 |
| RoHS / REACH | 環境認証 | 有害物質 (鉛、水銀) がないことを保証する。 | 国際的な市場参入要件。 |
| ENERGY STAR / DLC | エネルギー効率認証 | 照明製品のエネルギー効率と性能認証。 | 政府調達、補助金プログラムで使用され、競争力を高める。 |