目次
- 1. 概要
- 1.1 製品概要
- 1.2 特徴
- 1.3 用途
- 1.4 パッケージ外形寸法
- 1.5 製品パラメータ
- 1.5.1 電気的・光学的特性 (Ts=25°C)
- 1.5.2 絶対最大定格 (Ts=25°C)
- 1.6 代表的な光学的特性曲線
- 2. 梱包
- 2.1 梱包仕様
- 2.1.1 キャリアテープ寸法
- 2.1.2 リール寸法
- 2.1.3 ラベル仕様
- 2.2 防湿梱包
- 2.3 段ボール箱
- 2.4 信頼性試験項目および条件
- 2.5 破損判定基準
- 3. SMTリフローはんだ付け指示
- 3.1 SMTリフローはんだ付けプロファイル
- 4. 取り扱い上の注意
- 4.1 取り扱いおよび保管ガイドライン
- 5. アプリケーションおよび設計上の考慮点
- 5.1 電流制限
- 5.2 熱管理
- 5.3 光学設計
- 5.4 極性と実装
- LED仕様用語集
- 光電性能
- 電気パラメータ
- 熱管理と信頼性
- パッケージングと材料
- 品質管理とビニング
- テストと認証
1. 概要
本資料は、1206タイプのフットプリントを有する表面実装型オレンジ発光ダイオード(LED)の包括的な技術仕様および取り扱い指示を提供します。
1.1 製品概要
本製品はオレンジ光を発する単色LEDです。光源は、コンパクトな表面実装パッケージ内に封入されたオレンジ半導体チップに基づいています。パッケージの外形寸法は、長さ3.2mm、幅1.6mm、高さ0.7mmであり、高密度実装PCB設計に適しています。
1.2 特徴
- 非常に広い視野角を実現。
- 標準的な表面実装技術(SMT)の組立およびリフローはんだ付けプロセスに完全対応。
- 湿気敏感度レベル(MSL)はレベル3です。
- 特定有害物質使用制限(RoHS)指令に適合。
1.3 用途
- 電子機器における状態表示およびパワーインジケータ。
- スイッチ、ボタン、シンボルのバックライト。
- 民生電子機器、産業制御機器、車載内装品における汎用インジケータ用途。
1.4 パッケージ外形寸法
機械的外形と推奨はんだランドパターンは、PCBレイアウトにとって重要です。LEDパッケージは底面に陽極/陰極端子を備えた長方形ボディです。極性は上面または底面のマーキング(通常は緑色のドットまたは面取りされた角)で示されています。推奨はんだランドパターンは、リフロー時に適切なはんだ接合部の形成と機械的安定性を確保します。特に記載のない限り、全ての寸法単位はミリメートル、標準公差は±0.2mmです。主要寸法は全長3.20mm、幅1.60mm、高さ0.70mmを含みます。
1.5 製品パラメータ
1.5.1 電気的・光学的特性 (Ts=25°C)
これらのパラメータは標準条件(順方向電流 IF=20mA、逆方向電圧 VR=5V)で測定されます。製品は順方向電圧(VF)と光度(IV)に関して複数のビン(選別区分)で提供され、設計の柔軟性と生産の一貫性を可能にします。
- スペクトル半値幅(Δλ):標準15nmで、オレンジ色の純度を規定します。
- 順方向電圧(VF):1.8Vから2.3Vの範囲に及び、複数のビン(B1, B2, C1, C2, D1)に区分されます。
- 主波長(λD):知覚される色を定義します。E00(620-625nm)とF00(625-630nm)の2ビンが利用可能で、いずれもオレンジ/赤橙色スペクトルに属します。
- 光度(IV):光出力で、ミリカンデラ(mcd)で測定されます。20mA時、1AQ(100-130 mcd)から1GW(220-250 mcd)までの複数のビンが利用可能です。
- 視野角(2θ1/2):非常に広い140度であり、多くの角度からの視認性を確保します。
- 逆方向電流(IR):5V逆バイアス時に最大10μA。
- 熱抵抗(RΘJ-S):接合部からはんだ接点までの熱抵抗は450°C/Wであり、熱管理における重要なパラメータです。
1.5.2 絶対最大定格 (Ts=25°C)
これらは、これを超えると永久的な損傷が発生する可能性があるストレス限界値です。動作はこれらの限界内に維持する必要があります。
- 許容損失(Pd):72 mW
- 連続順方向電流(IF):30 mA
- ピーク順方向電流(IFP):60 mA(パルス、1/10デューティサイクル、0.1msパルス幅)
- 静電気放電耐性(ESD)HBM:2000V
- 動作温度(Topr):-40°C ~ +85°C
- 保存温度(Tstg):-40°C ~ +85°C
- 最大接合温度(Tj):95°C
設計上の注意点:接合温度は最大定格を超えてはなりません。信頼性の高い長期的な性能を確保するため、アプリケーションにおける実際のパッケージ温度を考慮した上で動作電流を決定する必要があります。
1.6 代表的な光学的特性曲線
これらのグラフは、回路設計と性能予測に不可欠な主要パラメータ間の関係を示しています。
- 順方向電圧 vs. 順方向電流:ダイオードの非線形なIV特性を示します。電圧は電流と共に増加し、その曲線形状は特定のVFビンに依存します。
- 相対光度 vs. 順方向電流:駆動電流の増加に伴う光出力の増加を示します。高電流領域では、発熱や効率低下により、一般的に線形以下となる傾向があります。
- 相対光度 vs. リード温度 / 周囲温度:LEDの温度が上昇すると光出力が減少する熱消光効果を示しています。これは高温環境でのアプリケーションにおいて特に重要です。
- 順方向電流 vs. 主波長:駆動電流の変化に伴う発光ピーク波長のわずかなシフトを示しています。
- 相対光度 vs. 波長:主波長(例:~610nm)を中心とした、波長ごとの強度分布を示す発光スペクトルプロットです。
- 指向特性図(放射パターン図):140度の広い視野角を視覚化した極座標プロットで、ランバート反射に近い放射特性を確認できます。
2. 梱包
LEDは、自動SMT組立用の業界標準梱包で供給されます。
2.1 梱包仕様
2.1.1 キャリアテープ寸法
部品はエンボス加工されたキャリアテープに収納されています。テープ寸法(ポケットサイズ、ピッチ、幅)は、標準的な自動実装機フィーダーとの互換性を確保するために規定されています。
2.1.2 リール寸法
キャリアテープはリールに巻き取られています。リール寸法(直径、ハブサイズ、フランジ幅)は、リールあたりの供給個数と実装機フィーダーとの互換性を決定します。
2.1.3 ラベル仕様
各リールには、品番、数量、ロット番号、デートコード、湿気敏感度レベル(MSL 3)などの重要情報を含むラベルが貼付されています。
2.2 防湿梱包
MSL 3の定格のため、LEDは防湿バッグ内に乾燥剤と湿度指示カードを封入して梱包されます。バッグは密封され、保管および輸送中の部品が周囲の湿気から保護されます。バッグを開封した後は、部品は指定されたフロアライフ(通常、工場条件<30°C/60%RHでのMSL 3の場合は168時間)以内に使用するか、ガイドラインに従って再ベーキングを行う必要があります。
2.3 段ボール箱
密封された防湿バッグは、物理的保護を提供する段ボール箱に詰められ、出荷・保管されます。
2.4 信頼性試験項目および条件
本製品は、様々な環境ストレス下での性能を保証するため、一連の信頼性試験を実施しています。代表的な試験項目は以下の通りです(業界標準より推測):
- 高温保管寿命試験:最大保存温度に長時間曝露します。
- 温度サイクル試験:高温と低温の極限間で繰り返しサイクルをかけます。
- 耐湿性試験:高湿度・高温条件下で試験を行います。
- 耐はんだ熱性試験:リワーク状況をシミュレートするため、複数回のリフローはんだ付けサイクルを適用します。
- ESD感受性試験:人体モデル(HBM)に従って試験を行い、2000Vの定格を検証します。
2.5 破損判定基準
このセクションでは、信頼性試験後の外観および機能検査の基準を定義します。不良判定基準は通常、致命的な故障(発光なし)、パラメータの著しい変動(例:光度50%以上低下、VF変化±0.2V以上)、またはクラック、変色、剥離などの目視可能な物理的損傷を含みます。
3. SMTリフローはんだ付け指示
適切なはんだ付けは信頼性にとって重要です。この部品は鉛フリー(Pbフリー)リフローはんだ付けプロセス用に設計されています。
3.1 SMTリフローはんだ付けプロファイル
熱損傷を防ぐため、推奨リフロー温度プロファイルに従う必要があります。主なパラメータは以下の通りです:
- プレヒート/ソークゾーン:フラックスを活性化し、基板温度を均一化するための徐々な温度上昇で、通常150°Cから200°Cの間です。
- リフローゾーン:LEDボディが経験するピーク温度は、最大許容限界(通常、短時間(例:10秒間)で260°C)を超えてはなりません。液相線以上の時間(TAL)も制御されます。
- 冷却ゾーン:はんだ接合部を固化させ、熱応力を最小限に抑えるための制御された冷却速度です。
信頼性の高いはんだ接合が得られる範囲で、可能な限り低いピーク温度と液相線以上の最短時間を使用することを推奨します。過度の熱は、エポキシ樹脂の変色、内部ワイヤボンドの故障、またはチップの劣化を引き起こす可能性があります。
4. 取り扱い上の注意
4.1 取り扱いおよび保管ガイドライン
- 静電気保護対策(ESD):2000V HBMの定格がありますが、潜在的な損傷を防ぐため、標準的なESD対策(接地された作業台、リストストラップ)を講じて取り扱ってください。
- 湿気敏感性:MSL 3の取り扱い要件を厳守してください。防湿バッグを開封後は、指定されたフロアライフ以内に部品を使用してください。フロアライフを超過した場合は、リフロー前に推奨手順(例:125°Cで24時間)に従ってベーキングを行ってください。
- 機械的応力:内部構造を損傷する可能性があるため、LEDレンズに直接的な機械的力や振動を加えないでください。
- 洗浄:はんだ付け後の洗浄が必要な場合は、エポキシレンズやパッケージマーキングに影響を与えない互換性のある溶剤を使用してください。マイクラックを引き起こす可能性がある超音波洗浄は避けてください。
- 保管:未開封のバッグは、涼しく乾燥した環境で保管してください。直射日光や腐食性ガスにさらさないでください。
5. アプリケーションおよび設計上の考慮点
5.1 電流制限
LEDは電流駆動型デバイスです。常に直列の電流制限抵抗または定電流ドライバを使用してください。抵抗値はオームの法則:R = (電源電圧 - LEDのVF) / IF を使用して計算できます。抵抗の電力定格を適切に選択してください。寿命と信頼性を延ばすために、絶対最大電流(例:30mA)以下、例えば20mAで駆動することを検討してください。
5.2 熱管理
小型ながらも、このLEDは熱を発生します。熱抵抗450°C/Wは、高電流時に接合温度がPCB温度よりも大幅に上昇することを意味します。LEDのはんだランドの下および周囲に、放熱板として機能する十分な銅面積をPCB上に確保してください。これは、高周囲温度アプリケーションや20mAを超える電流で駆動する場合に特に重要です。
5.3 光学設計
140度の視野角は、広く拡散した照明を提供します。より指向性のあるビームが必要なアプリケーションでは、外部レンズやライトパイプを使用できます。オレンジ色は警告や状態表示に効果的で、視認性が高くなっています。
5.4 極性と実装
極性を誤るとLEDは点灯しません。組立および検査時には、PCBのシルクスクリーンに対して極性マーキング(例:陰極側の緑色ドット)を常に確認してください。トゥームストーニングや不良はんだ接合を防ぐため、はんだランド設計が推奨フットプリントと一致していることを確認してください。
LED仕様用語集
LED技術用語の完全な説明
光電性能
| 用語 | 単位/表示 | 簡単な説明 | なぜ重要か |
|---|---|---|---|
| 発光効率 | lm/W (ルーメン毎ワット) | 電力ワット当たりの光出力、高いほどエネルギー効率が良い。 | エネルギー効率等級と電気コストを直接決定する。 |
| 光束 | lm (ルーメン) | 光源から発せられる全光量、一般に「明るさ」と呼ばれる。 | 光が十分に明るいかどうかを決定する。 |
| 視野角 | ° (度)、例:120° | 光強度が半分になる角度、ビーム幅を決定する。 | 照明範囲と均一性に影響する。 |
| 色温度 | K (ケルビン)、例:2700K/6500K | 光の暖かさ/冷たさ、低い値は黄色がかった/暖かい、高い値は白っぽい/冷たい。 | 照明の雰囲気と適切なシナリオを決定する。 |
| 演色性指数 | 無次元、0–100 | 物体の色を正確に再現する能力、Ra≥80は良好。 | 色の真実性に影響し、ショッピングモール、美術館などの高要求場所で使用される。 |
| 色差許容差 | マクアダム楕円ステップ、例:「5ステップ」 | 色の一貫性指標、ステップが小さいほど色の一貫性が高い。 | 同じロットのLED全体で均一な色を保証する。 |
| 主波長 | nm (ナノメートル)、例:620nm (赤) | カラーLEDの色に対応する波長。 | 赤、黄、緑の単色LEDの色相を決定する。 |
| 分光分布 | 波長 vs 強度曲線 | 波長全体の強度分布を示す。 | 演色性と色品質に影響する。 |
電気パラメータ
| 用語 | 記号 | 簡単な説明 | 設計上の考慮事項 |
|---|---|---|---|
| 順電圧 | Vf | LEDを点灯するための最小電圧、「始動閾値」のようなもの。 | ドライバ電圧は≥Vfでなければならず、直列LEDの場合は電圧が加算される。 |
| 順電流 | If | LEDの正常動作のための電流値。 | 通常は定電流駆動、電流が明るさと寿命を決定する。 |
| 最大パルス電流 | Ifp | 短時間耐えられるピーク電流、調光やフラッシュに使用される。 | パルス幅とデューティサイクルは損傷を避けるために厳密に制御する必要がある。 |
| 逆電圧 | Vr | LEDが耐えられる最大逆電圧、それを超えると破壊される可能性がある。 | 回路は逆接続や電圧スパイクを防ぐ必要がある。 |
| 熱抵抗 | Rth (°C/W) | チップからはんだへの熱伝達抵抗、低いほど良い。 | 高い熱抵抗はより強力な放熱を必要とする。 |
| ESD耐性 | V (HBM)、例:1000V | 静電気放電に耐える能力、高いほど脆弱性が低い。 | 生産時には帯電防止対策が必要、特に敏感なLEDには。 |
熱管理と信頼性
| 用語 | 主要指標 | 簡単な説明 | 影響 |
|---|---|---|---|
| 接合温度 | Tj (°C) | LEDチップ内部の実際の動作温度。 | 10°Cの低下ごとに寿命が2倍になる可能性がある;高すぎると光衰、色ずれを引き起こす。 |
| 光束減衰 | L70 / L80 (時間) | 明るさが初期の70%または80%に低下するまでの時間。 | LEDの「サービス寿命」を直接定義する。 |
| 光束維持率 | % (例:70%) | 時間経過後に残った明るさの割合。 | 長期使用における明るさの保持能力を示す。 |
| 色ずれ | Δu′v′またはマクアダム楕円 | 使用中の色変化の程度。 | 照明シーンでの色の一貫性に影響する。 |
| 熱劣化 | 材料劣化 | 長期的な高温による劣化。 | 明るさ低下、色変化、または開放回路故障を引き起こす可能性がある。 |
パッケージングと材料
| 用語 | 一般的な種類 | 簡単な説明 | 特徴と応用 |
|---|---|---|---|
| パッケージタイプ | EMC、PPA、セラミック | チップを保護し、光学的/熱的インターフェースを提供するハウジング材料。 | EMC:耐熱性が良く、低コスト;セラミック:放熱性が良く、寿命が長い。 |
| チップ構造 | フロント、フリップチップ | チップ電極配置。 | フリップチップ:放熱性が良く、効率が高い、高電力用。 |
| 蛍光体コーティング | YAG、珪酸塩、窒化物 | 青チップを覆い、一部を黄/赤に変換し、白に混合する。 | 異なる蛍光体は効率、CCT、CRIに影響する。 |
| レンズ/光学 | フラット、マイクロレンズ、TIR | 光分布を制御する表面の光学構造。 | 視野角と配光曲線を決定する。 |
品質管理とビニング
| 用語 | ビニング内容 | 簡単な説明 | 目的 |
|---|---|---|---|
| 光束ビン | コード例:2G、2H | 明るさでグループ化され、各グループに最小/最大ルーメン値がある。 | 同じロット内で均一な明るさを保証する。 |
| 電圧ビン | コード例:6W、6X | 順電圧範囲でグループ化される。 | ドライバのマッチングを容易にし、システム効率を向上させる。 |
| 色ビン | 5ステップマクアダム楕円 | 色座標でグループ化され、狭い範囲を保証する。 | 色の一貫性を保証し、器具内の不均一な色を避ける。 |
| CCTビン | 2700K、3000Kなど | CCTでグループ化され、各々に対応する座標範囲がある。 | 異なるシーンのCCT要件を満たす。 |
テストと認証
| 用語 | 標準/試験 | 簡単な説明 | 意義 |
|---|---|---|---|
| LM-80 | 光束維持試験 | 一定温度での長期照明、明るさの減衰を記録する。 | LED寿命の推定に使用される (TM-21と併用)。 |
| TM-21 | 寿命推定標準 | LM-80データに基づいて実際の条件下での寿命を推定する。 | 科学的な寿命予測を提供する。 |
| IESNA | 照明学会 | 光学的、電気的、熱的試験方法を網羅する。 | 業界で認められた試験基盤。 |
| RoHS / REACH | 環境認証 | 有害物質 (鉛、水銀) がないことを保証する。 | 国際的な市場参入要件。 |
| ENERGY STAR / DLC | エネルギー効率認証 | 照明製品のエネルギー効率と性能認証。 | 政府調達、補助金プログラムで使用され、競争力を高める。 |