目次
1. 製品概要
LTS-5325CTB-Pは、単一桁の英数字表示用として設計された表面実装デバイス(SMD)です。主な機能は、電子機器において明瞭で明るい数字または限定的な英数字の表示を提供することです。中核技術は、効率的で明るい青色光を発することで知られるサファイア基板上に形成されたInGaN(窒化インジウムガリウム)青色LEDチップに基づいています。本デバイスは、高コントラストを実現するグレーの表示面と光拡散のための白色セグメントを備えており、優れた文字表示を可能にしています。
1.1 主な特長と利点
- 桁サイズ:大きな0.56インチ(14.22 mm)の桁高を特徴とし、遠方からの視認性に優れています。
- セグメント品質:途切れのない均一なセグメントを提供し、隙間や不均一性のない一貫性のあるプロフェッショナルな視覚出力を実現します。
- 電力効率:低消費電力で設計されており、バッテリー駆動や省エネルギーを重視するアプリケーションに適しています。
- 光学性能:高輝度と高コントラスト比を実現し、明るい環境下でも読みやすさを確保します。
- 視野角:広い視野角を提供し、様々な位置からディスプレイを明瞭に読むことができます。
- 信頼性:可動部品がない固体素子の信頼性の恩恵を受け、長寿命、耐衝撃性、耐振動性に優れています。
- 品質管理:デバイスは輝度に基づいて選別(ビニング)されており、特定の注文に対して規定範囲内で一貫した輝度レベルが保証されます。
- 環境適合性:パッケージは鉛フリーであり、RoHS(有害物質使用制限)指令に準拠して製造されています。
1.2 デバイス構成
これはコモンカソード型のディスプレイです。型番LTS-5325CTB-Pは、右側に小数点(DP)を持つ青色(B)ディスプレイを表します。コモンカソード構成は、電流をシンクするマイクロコントローラやドライバICを使用する際の回路設計を簡素化します。
2. 技術パラメータ:詳細かつ客観的な解釈
本セクションでは、規定条件下におけるデバイスの動作限界と性能特性について、詳細かつ客観的な分析を提供します。
2.1 絶対最大定格
これらは、いかなる条件下でも超えてはならないストレス限界値であり、これを超えるとデバイスに永久的な損傷を与える可能性があります。動作は常に後述する推奨動作条件内に維持する必要があります。
- セグメントあたりの消費電力:最大70 mW。これは、1つのセグメント内で安全に光と熱に変換できる総電気的電力(電流×電圧)です。
- セグメントあたりのピーク順電流:最大30 mA、ただしパルス条件(デューティ比1/10、パルス幅0.1 ms)でのみ適用されます。この定格は、短時間の高電流パルス用であり、連続動作用ではありません。
- セグメントあたりの連続順電流:25°C時で最大25 mA。この電流値は、周囲温度(Ta)が25°Cを超えるごとに1°Cあたり0.28 mAの割合で線形に低下します(デレーティング)。例えば、85°Cでは、最大連続電流は約 25 mA - [0.28 mA/°C * (85°C - 25°C)] = 25 mA - 16.8 mA = 8.2 mA となります。
- 動作・保管温度範囲:-35°C から +105°C。デバイスはこの全範囲内で保管または動作可能です。
- はんだ付け温度:はんだごて温度260°Cで3秒間の耐性があり、はんだごて先端はパッケージの実装面から少なくとも1/16インチ(≈1.6 mm)下に位置させる必要があります。
2.2 電気的・光学的特性
これらのパラメータは、推奨条件(Ta=25°C)下で動作させた場合のデバイスの代表的な性能を定義します。
- 平均光度(IV):順電流(IF)10 mAで駆動した場合、8600 µcd(最小)から28500 µcd(代表値)の範囲です。この広い範囲は、デバイスがビニングされていることを示しており、特定の輝度グレードは注文情報で指定されます。
- チップあたりの順電圧(VF):IF=5 mA時、代表値3.8V、最大3.8V。これはLEDが点灯したときの両端電圧降下です。設計者は駆動回路がこの電圧を供給できることを確認する必要があります。
- ピーク発光波長(λp):468 nm。これは発光強度が最も高い波長であり、可視スペクトルの青色領域に位置します。
- 主波長(λd):470 nm。これは人間の目が光の色として認識する単一波長であり、ピーク波長に非常に近い値です。
- スペクトル半値幅(Δλ):25 nm。これはスペクトルの純度を示します。値が小さいほど単色(純色)に近い光です。25 nmは標準的な青色LEDの典型的な値です。
- 逆電流(IR):逆電圧(VR)5V時、最大100 µA。このパラメータはテスト目的のみであり、デバイスは逆バイアス下での動作を想定していません。
- 光度マッチング比:同一の類似発光領域内のセグメント間で最大2:1。これは、マッチングされたグループ内で最も明るいセグメントの輝度が最も暗いセグメントの2倍を超えてはならないことを意味し、均一性を保証します。
- クロストーク:≤ 2.5%と規定。これは隣接セグメント間の不要な光漏れまたは電気的干渉を指します。
2.3 静電気放電(ESD)保護
LEDは静電気放電に対して非常に敏感です。データシートでは、潜在的な損傷や致命的な損傷を防ぐため、取り扱いおよび組立時にESD対策を実施することを強く推奨しています:
- 作業者は接地リストバンドまたは帯電防止手袋を使用してください。
- すべての作業台、設備、保管施設は適切に接地する必要があります。
- 取り扱い時の摩擦によりプラスチックパッケージ表面に蓄積する可能性のある静電気を中和するため、イオナイザー(イオンブローア)の使用が推奨されます(特に非拡散(N/D)タイプの場合)。
3. ビニングシステムの説明
データシートでは、デバイスが輝度に基づいて選別されていると明記されています。これはビニングシステムが採用されていることを示唆していますが、この抜粋では特定のビンコードは詳細に記載されていません。通常、このようなシステムには以下が含まれます:
- 光度ビニング:製造ロットのLEDは、標準テスト電流(例:10 mA)での測定光出力に基づいてテストされ、異なるグループ(ビン)に分類されます。これにより、顧客は事前に定義された範囲内(例:8600-12000 µcd、12000-18000 µcdなど)で一貫した輝度のLEDを受け取ることが保証されます。特性表の広いMINからTYPの範囲(8600から28500 µcd)は、この慣行を裏付けています。
- 順電圧ビニング:ここでは明示的に言及されていませんが、複数のLEDを並列接続する際の電流分布を均一にするため、順電圧(VF)に基づいてLEDをビニングすることも一般的な慣行です。
- 波長ビニング:色が重要なアプリケーションでは、色の一貫性を確保するために、主波長またはピーク波長によってLEDがビニングされることもあります。厳密な仕様(λd= 470 nm)は管理されたプロセスを示唆していますが、高品位グレードではビニングが行われる場合があります。
4. 性能曲線分析
データシートには代表的な電気的・光学的特性曲線のセクションが含まれています。具体的な曲線は本文には記載されていませんが、設計上重要な以下のような曲線が通常含まれます:
- 相対光度 vs. 順電流(I-V曲線):駆動電流の増加に伴う光出力の増加を示します。通常は非線形であり、高電流で飽和します。
- 順電圧 vs. 順電流:電圧と電流の関係を示し、電流制限回路や定電流ドライバの設計に重要です。
- 相対光度 vs. 周囲温度:LEDの接合温度が上昇するにつれて光出力がどのように減少するかを示します。これはアプリケーションにおける熱管理にとって極めて重要です。
- 分光パワー分布:各波長で発せられる光の強度を示すグラフで、青色とスペクトル幅を確認できます。
設計者は、所望の輝度を得るための駆動電流の最適化、電圧要件の理解、熱影響への対策を計画するために、これらの曲線を参照する必要があります。
5. 機械的・パッケージ情報
5.1 パッケージ寸法
本デバイスは特定のSMDフットプリントに準拠しています。主な寸法上の注意点は以下の通りです:
- すべての寸法はミリメートル単位で、特に指定がない限り一般的な公差は±0.25 mmです。
- セグメント領域の品質基準:異物 ≤ 10 mils、インク汚染 ≤ 20 mils、気泡 ≤ 10 mils。
- リフレクターの曲がりは、その長さの1%以下でなければなりません。
- プラスチックピンのバリは0.14 mmを超えてはなりません。
エンジニアは、提供されている寸法図(本文では完全には詳細化されていません)を使用して、正しいPCBランドパターンを作成する必要があります。
5.2 ピン配置と極性
本デバイスは10ピン構成です。ピン1は図面にマークされています。ピンアサインは以下の通りです:
- ピン1:セグメントEのアノード
- ピン2:セグメントDのアノード
- ピン3:コモンカソード1
- ピン4:セグメントCのアノード
- ピン5:小数点(DP)のアノード
- ピン6:セグメントBのアノード
- ピン7:セグメントAのアノード
- ピン8:コモンカソード2
- ピン9:セグメントFのアノード
- ピン10:セグメントGのアノード
内部回路図は、すべてのセグメントアノードが独立している一方、すべてのセグメントのカソードは内部で2つのピン(3と8)に接続されていることを示しています。これらはPCB上で接続され、コモンカソードを形成する必要があります。
5.3 推奨はんだパッドパターン
リフローはんだ付け時の信頼性の高いはんだ接合と適切な位置合わせを確保するために、推奨PCBランドパターンが提供されています。このパターンは、パッケージ寸法とはんだペースト量の要件を考慮しています。
6. はんだ付けおよび組立ガイドライン
6.1 SMTはんだ付け手順
表面実装組立のための重要な指示:
- リフローはんだ付け(主要な方法):
- プリヒート:120–150°C。
- プリヒート時間:最大120秒。
- ピーク温度:最大260°C。
- 液相線以上時間:最大5秒。
- はんだごて(修理・リワーク専用):
- はんだごて温度:最大300°C。
- 接触時間:接合部あたり最大3秒。
- 重要な制限:デバイスは最大2回のリフロープロセスサイクルに耐えることができます。最初のリフロー後、2回目のリフロープロセス(例:両面実装の場合)を行う前に、基板を完全に室温まで冷却する必要があります。
6.2 湿気感受性と保管
SMDディスプレイは防湿包装で出荷されます。ポップコーン現象(リフロー時の急速な水蒸気膨張によるパッケージのひび割れ)を防ぐため、以下の保管条件が義務付けられています:
- 保管:未開封の袋は、温度≤ 30°C、相対湿度≤ 60%で保管してください。
- 暴露時間:密封袋を開封すると、吸湿が始まります。部品は常温環境下で限られたフロアライフを持ちます。
- ベーキング:部品が安全限界を超えて環境湿度にさらされた場合、リフロー前に湿気を除去するためにベーキングする必要があります。熱ストレスを避けるため、ベーキングは1回のみ行ってください。
- リール上の部品:60°Cで48時間以上。
- バラ部品:100°Cで4時間以上、または125°Cで2時間以上。
7. 梱包および注文情報
7.1 梱包仕様
本デバイスは、自動ピックアンドプレース組立用にテープアンドリールで供給されます。
- キャリアテープ:黒色導電性ポリスチレン合金製。寸法はEIA-481-D規格に準拠。
- テープ寸法:部品を確実に保持するための特定のポケット寸法を含みます。カンバー(反り)は長さ250 mmあたり1 mm以内に制御されています。
- リール情報:
- 22インチリールあたりの標準梱包長:44.5メートル。
- 13インチリールあたりの部品点数:700個。
- 端数/リール端数の最小注文数量:200個。
- リーダーおよびトレーラーテープ:リールには、機械給送用のリーダー(最小400 mm)とトレーラー(最小40 mm)が含まれています。
8. アプリケーション提案と設計上の考慮点
8.1 代表的なアプリケーション例
- 試験・計測機器:デジタルマルチメータ、オシロスコープ、電源装置など、明瞭な数値表示が必要な機器。
- 民生電子機器:オーディオアンプ、家電製品の表示部(電子レンジ、オーブン)、フィットネス機器。
- 産業用制御機器:パネルメータ、プロセスインジケータ、タイマー表示。
- 自動車アフターマーケット:高輝度が要求される計器類や表示部。
8.2 設計上の考慮点
- 電流駆動:各セグメントアノードと直列に、常に定電流ドライバまたは電流制限抵抗を使用してください。電源電圧(Vcc)、代表的なLED順電圧(VF~ 3.8V)、および所望の順電流(IF、例:良好な輝度を得るため、かつ定格内に収めるために10-20 mA)に基づいて抵抗値を計算します。例:R = (Vcc- VF) / IF.
- 熱管理:セグメントあたりの消費電力は低いですが、特に高温環境下で長時間複数のセグメントを同時に点灯させる場合は、十分なPCBの銅面積またはスルーホールを確保してください。電流デレーティングの規則を忘れないでください。
- マイクロコントローラインターフェース:コモンカソードディスプレイの場合、マイクロコントローラのピンは通常電流をシンクします(グランドスイッチとして機能)。オープンドレイン/ロー出力に設定されたGPIOピン、または十分な電流シンク能力を持つ専用LEDドライバICを使用してください。電源から供給される総電流がその定格内にあることを確認してください。
- 回路内のESD保護:最終アプリケーションでは、特にユーザーインターフェースや外部コネクタに接続されるラインには、過渡電圧サプレッション(TVS)ダイオードやその他の保護部品を追加することを検討してください。
9. 技術比較と差別化
データシート内で他のモデルとの直接比較は行われていませんが、LTS-5325CTB-Pの仕様に基づく主な差別化要因は以下の通りです:
- 小型ディスプレイ(例:0.3インチ)との比較:大きな0.56インチの桁高により、遠方からの視認性に優れています。
- スルーホールLEDディスプレイとの比較:SMDパッケージにより自動組立が可能となり、PCBスペースを削減し、低プロファイルの最終製品を実現できます。
- 標準輝度LEDとの比較:高い代表的光度(10mA時最大28500 µcd)により、高輝度を必要とするアプリケーションに適しています。
- 非ビニングLEDとの比較:光度による選別により、設計者はすべてのセグメントおよび複数ユニット間でより予測可能で均一な輝度を得ることができ、プロフェッショナルな外観の機器にとって重要です。
10. よくある質問(技術パラメータに基づく)
- Q: ピーク波長(468 nm)と主波長(470 nm)の違いは何ですか?
A: ピーク波長は物理的な光出力が最も強い波長です。主波長は人間の目が色として認識する単一波長です。ここでは非常に近い値ですが、一部の色では異なる場合があります。どちらも青色LEDであることを確認しています。
- Q: 5V電源と抵抗でこのディスプレイを駆動できますか?
A: はい。5V電源(Vcc)と代表的なVF3.8Vの場合、電流制限抵抗が必要です。IF=10 mAの場合:R = (5V - 3.8V) / 0.01A = 120 Ω。次の標準値、例えば120 Ωまたは150 Ωを使用してください。実際の輝度と消費電力は常に確認してください。
- Q: なぜコモンカソードピンが2つ(3と8)あるのですか?
A> これは電流容量とPCBレイアウトの柔軟性のためです。総カソード電流は、点灯しているすべてのセグメントからの電流の合計です。2つのピンを持つことでこの電流を分割し、ピンあたりの電流密度を低減し、信頼性を向上させます。両方のピンは必ずPCB上でグランドに接続する必要があります。
- Q: 最大リフローサイクル数は2回です。3回目のリワークが必要な場合はどうすればよいですか?
A> 強く推奨されません。3回目のリフローは、プラスチックパッケージと内部接合を過度の熱ストレスにさらし、故障リスクを大幅に高めます。リワークの場合は、修理が必要な特定の接合部のみにはんだごてを極めて注意深く使用し(最大300°C、3秒)、部品全体を加熱しないようにしてください。
- Q: 光度マッチング比2:1はどのように解釈すればよいですか?
A> これは、単一のディスプレイユニット内で、同一条件下で駆動した場合、最も明るいセグメントの輝度が最も暗いセグメントの2倍を超えてはならないことを意味します。これにより、表示される文字の視覚的な均一性が保証されます。
11. 実践的な設計と使用例
A: ピーク波長は物理的な光出力が最も強い波長です。主波長は人間の目が色として認識する単一波長です。ここでは非常に近い値ですが、一部の色では異なる場合があります。どちらも青色LEDであることを確認しています。
A: はい。5V電源(Vcc)と代表的なVF3.8Vの場合、電流制限抵抗が必要です。IF=10 mAの場合:R = (5V - 3.8V) / 0.01A = 120 Ω。次の標準値、例えば120 Ωまたは150 Ωを使用してください。実際の輝度と消費電力は常に確認してください。
A> これは電流容量とPCBレイアウトの柔軟性のためです。総カソード電流は、点灯しているすべてのセグメントからの電流の合計です。2つのピンを持つことでこの電流を分割し、ピンあたりの電流密度を低減し、信頼性を向上させます。両方のピンは必ずPCB上でグランドに接続する必要があります。
A> 強く推奨されません。3回目のリフローは、プラスチックパッケージと内部接合を過度の熱ストレスにさらし、故障リスクを大幅に高めます。リワークの場合は、修理が必要な特定の接合部のみにはんだごてを極めて注意深く使用し(最大300°C、3秒)、部品全体を加熱しないようにしてください。
A> これは、単一のディスプレイユニット内で、同一条件下で駆動した場合、最も明るいセグメントの輝度が最も暗いセグメントの2倍を超えてはならないことを意味します。これにより、表示される文字の視覚的な均一性が保証されます。
例:シンプルなデジタル電圧計表示の設計
設計者がADCを備えたマイクロコントローラを使用して0-30V DC電圧計を作成しています。視認性の高さからLTS-5325CTB-Pが選択されました。
- 回路設計:マイクロコントローラのI/Oピンは、150 Ωの電流制限抵抗(5Vシステム用に計算)を介してセグメントアノード(A-G、DP)に接続されます。2つのコモンカソードピンは、マイクロコントローラピンで制御されるローサイドスイッチとして機能する単一のNPNトランジスタ(例:2N3904)に接続されます。これにより、必要に応じてマルチプレクシングが可能ですが、単一桁の場合は常時点灯させることができます。
- ソフトウェア:マイクロコントローラはADC値を読み取り、電圧に変換し、その値を正しい7セグメントパターン(0-9)にマッピングします。セグメントデータは対応するI/Oピンに送信されます。
- PCBレイアウト:データシートの推奨はんだパターンがフットプリントに使用されます。はんだ付けを容易にするため、パッド接続にサーマルリリーフが追加されます。コモンカソードのグランド接続は堅牢に行われます。
- 組立:基板は標準的な鉛フリーリフロープロファイルを使用して組立てられ、ピーク温度が260°Cを超えないようにします。部品は1回のリフローサイクルのみにさらされます。
- 結果:最終製品は、明瞭で明るく均一な青色の電圧表示を表示します。
12. 動作原理の紹介
LTS-5325CTB-Pは、半導体p-n接合におけるエレクトロルミネセンスの原理に基づいて動作します。活性材料はInGaN(窒化インジウムガリウム)です。ダイオードのオン電圧(約3.3-3.8V)を超える順電圧が印加されると、n型領域からの電子とp型領域からの正孔が活性領域に注入されます。これらの電荷キャリアが再結合すると、光子(光)の形でエネルギーを放出します。InGaN合金の特定の組成がバンドギャップエネルギーを決定し、それが今度は発光の波長(色)を定義します—この場合は青色(~470 nm)です。サファイア基板は、高品質のInGaN層を成長させるための結晶テンプレートを提供します。グレーの表示面と白色のセグメント材料は、拡散板およびコントラストエンハンサーとして機能し、光を認識可能な数字セグメントに形成します。
13. 技術トレンドと背景
本デバイスは、成熟し広く採用されている技術を代表しています。青色LED用のサファイア上のInGaNの使用は、標準的な工業プロセスです。この部品の背景となる表示技術のトレンドには以下が含まれます:
- 小型化:0.56インチは一般的なサイズですが、超小型デバイス向けに、さらに小さな高輝度SMD桁へのトレンドがあります。
- 効率向上:材料科学の進歩により、InGaN LEDの発光効率(ルーメン毎ワット)が向上し続けており、より低い電流でより高い輝度を実現したり、熱負荷を低減したりすることが可能です。
- 統合:LEDディスプレイをそのドライバICおよびマイクロコントローラと統合し、より完全なスマートディスプレイモジュールにするトレンドがあり、最終製品の設計を簡素化します。
- カラーオプションとRGB:これは単色青色ディスプレイですが、基盤となるInGaN技術は、緑色のLEDや、蛍光体と組み合わせた白色LEDを製造する基盤でもあります。より複雑なグラフィックスのために、微小SMD LEDを使用したフルカラーRGBディスプレイもより一般的になりつつあります。
- 代替技術:特定のアプリケーションでは、OLED(有機EL)ディスプレイが薄さと視野角で利点を提供しますが、このような無機LEDと比較して寿命や輝度特性が異なる場合があります。
LTS-5325CTB-Pは、SMD組立が好まれる、シンプルで明るく耐久性のある数値表示を必要とするアプリケーションにおいて、堅牢で信頼性が高く、コスト効果の高いソリューションであり続けます。
LED仕様用語集
LED技術用語の完全な説明
光電性能
| 用語 | 単位/表示 | 簡単な説明 | なぜ重要か |
|---|---|---|---|
| 発光効率 | lm/W (ルーメン毎ワット) | 電力ワット当たりの光出力、高いほどエネルギー効率が良い。 | エネルギー効率等級と電気コストを直接決定する。 |
| 光束 | lm (ルーメン) | 光源から発せられる全光量、一般に「明るさ」と呼ばれる。 | 光が十分に明るいかどうかを決定する。 |
| 視野角 | ° (度)、例:120° | 光強度が半分になる角度、ビーム幅を決定する。 | 照明範囲と均一性に影響する。 |
| 色温度 | K (ケルビン)、例:2700K/6500K | 光の暖かさ/冷たさ、低い値は黄色がかった/暖かい、高い値は白っぽい/冷たい。 | 照明の雰囲気と適切なシナリオを決定する。 |
| 演色性指数 | 無次元、0–100 | 物体の色を正確に再現する能力、Ra≥80は良好。 | 色の真実性に影響し、ショッピングモール、美術館などの高要求場所で使用される。 |
| 色差許容差 | マクアダム楕円ステップ、例:「5ステップ」 | 色の一貫性指標、ステップが小さいほど色の一貫性が高い。 | 同じロットのLED全体で均一な色を保証する。 |
| 主波長 | nm (ナノメートル)、例:620nm (赤) | カラーLEDの色に対応する波長。 | 赤、黄、緑の単色LEDの色相を決定する。 |
| 分光分布 | 波長 vs 強度曲線 | 波長全体の強度分布を示す。 | 演色性と色品質に影響する。 |
電気パラメータ
| 用語 | 記号 | 簡単な説明 | 設計上の考慮事項 |
|---|---|---|---|
| 順電圧 | Vf | LEDを点灯するための最小電圧、「始動閾値」のようなもの。 | ドライバ電圧は≥Vfでなければならず、直列LEDの場合は電圧が加算される。 |
| 順電流 | If | LEDの正常動作のための電流値。 | 通常は定電流駆動、電流が明るさと寿命を決定する。 |
| 最大パルス電流 | Ifp | 短時間耐えられるピーク電流、調光やフラッシュに使用される。 | パルス幅とデューティサイクルは損傷を避けるために厳密に制御する必要がある。 |
| 逆電圧 | Vr | LEDが耐えられる最大逆電圧、それを超えると破壊される可能性がある。 | 回路は逆接続や電圧スパイクを防ぐ必要がある。 |
| 熱抵抗 | Rth (°C/W) | チップからはんだへの熱伝達抵抗、低いほど良い。 | 高い熱抵抗はより強力な放熱を必要とする。 |
| ESD耐性 | V (HBM)、例:1000V | 静電気放電に耐える能力、高いほど脆弱性が低い。 | 生産時には帯電防止対策が必要、特に敏感なLEDには。 |
熱管理と信頼性
| 用語 | 主要指標 | 簡単な説明 | 影響 |
|---|---|---|---|
| 接合温度 | Tj (°C) | LEDチップ内部の実際の動作温度。 | 10°Cの低下ごとに寿命が2倍になる可能性がある;高すぎると光衰、色ずれを引き起こす。 |
| 光束減衰 | L70 / L80 (時間) | 明るさが初期の70%または80%に低下するまでの時間。 | LEDの「サービス寿命」を直接定義する。 |
| 光束維持率 | % (例:70%) | 時間経過後に残った明るさの割合。 | 長期使用における明るさの保持能力を示す。 |
| 色ずれ | Δu′v′またはマクアダム楕円 | 使用中の色変化の程度。 | 照明シーンでの色の一貫性に影響する。 |
| 熱劣化 | 材料劣化 | 長期的な高温による劣化。 | 明るさ低下、色変化、または開放回路故障を引き起こす可能性がある。 |
パッケージングと材料
| 用語 | 一般的な種類 | 簡単な説明 | 特徴と応用 |
|---|---|---|---|
| パッケージタイプ | EMC、PPA、セラミック | チップを保護し、光学的/熱的インターフェースを提供するハウジング材料。 | EMC:耐熱性が良く、低コスト;セラミック:放熱性が良く、寿命が長い。 |
| チップ構造 | フロント、フリップチップ | チップ電極配置。 | フリップチップ:放熱性が良く、効率が高い、高電力用。 |
| 蛍光体コーティング | YAG、珪酸塩、窒化物 | 青チップを覆い、一部を黄/赤に変換し、白に混合する。 | 異なる蛍光体は効率、CCT、CRIに影響する。 |
| レンズ/光学 | フラット、マイクロレンズ、TIR | 光分布を制御する表面の光学構造。 | 視野角と配光曲線を決定する。 |
品質管理とビニング
| 用語 | ビニング内容 | 簡単な説明 | 目的 |
|---|---|---|---|
| 光束ビン | コード例:2G、2H | 明るさでグループ化され、各グループに最小/最大ルーメン値がある。 | 同じロット内で均一な明るさを保証する。 |
| 電圧ビン | コード例:6W、6X | 順電圧範囲でグループ化される。 | ドライバのマッチングを容易にし、システム効率を向上させる。 |
| 色ビン | 5ステップマクアダム楕円 | 色座標でグループ化され、狭い範囲を保証する。 | 色の一貫性を保証し、器具内の不均一な色を避ける。 |
| CCTビン | 2700K、3000Kなど | CCTでグループ化され、各々に対応する座標範囲がある。 | 異なるシーンのCCT要件を満たす。 |
テストと認証
| 用語 | 標準/試験 | 簡単な説明 | 意義 |
|---|---|---|---|
| LM-80 | 光束維持試験 | 一定温度での長期照明、明るさの減衰を記録する。 | LED寿命の推定に使用される (TM-21と併用)。 |
| TM-21 | 寿命推定標準 | LM-80データに基づいて実際の条件下での寿命を推定する。 | 科学的な寿命予測を提供する。 |
| IESNA | 照明学会 | 光学的、電気的、熱的試験方法を網羅する。 | 業界で認められた試験基盤。 |
| RoHS / REACH | 環境認証 | 有害物質 (鉛、水銀) がないことを保証する。 | 国際的な市場参入要件。 |
| ENERGY STAR / DLC | エネルギー効率認証 | 照明製品のエネルギー効率と性能認証。 | 政府調達、補助金プログラムで使用され、競争力を高める。 |