目次
- 1. 製品概要
- 2. SMD3528製品の取り扱い上の注意
- 2.1 手作業による取り扱い
- 2.2 ピンセットによる取り扱い
- 2.3 真空ピックアンドプレースによる取り扱い
- 2.4 はんだ付け後の取り扱い
- 3. 湿気感受性、保管、およびベーキング
- 3.1 湿気感受性レベル (MSL)
- 3.2 保管条件
- 3.3 フロアライフ
- 3.4 ベーキング要件と手順
- 4. はんだ付けおよび洗浄ガイドライン
- 4.1 リフローはんだ付け
- 4.2 はんだ付け後の洗浄
- 5. ESD(静電気放電)保護
- 5.1 ESDの発生源
- 5.2 保護対策
- 6. 熱管理に関する考慮事項
- 6.1 放熱のためのPCB設計
- 6.2 温度の影響
- 7. 3528シリーズ用リフローはんだ付けプロファイル特性
- 8. アプリケーションノートおよび設計上の考慮事項
- 8.1 代表的な用途
- 8.2 回路設計
- 8.3 光学設計
- 9. 故障解析およびトラブルシューティング
1. 製品概要
SMD3528は、高密度PCBアプリケーション向けに設計された表面実装LEDコンポーネントです。コンパクトな3.5mm x 2.8mmのフットプリントにより、スペースが限られているバックライト、インジケータランプ、および一般照明に適しています。このコンポーネントの主な利点は、優れた光学性能を提供する堅牢なシリコーン封止にあります。しかしながら、この同じ特性が、ワイヤーボンドやLEDダイを含む繊細な内部構造への損傷を防ぐための注意深い取り扱い手順を必要とします。
2. SMD3528製品の取り扱い上の注意
不適切な取り扱いは、SMD3528 LEDの故障の主要な原因です。シリコーン封止材は比較的柔らかく、物理的な圧力による損傷を受けやすい特性があります。
2.1 手作業による取り扱い
指で直接LEDを取り扱うことは強く推奨されません。皮膚接触による汗や油分がシリコン樹脂レンズ表面を汚染し、光学性能の劣化や光出力の低下を引き起こす可能性があります。さらに、指で圧力を加えるとシリコン樹脂が潰れ、内部の金線ボンドが破断したり、LEDチップ自体が損傷したりして、即座に故障(LED不点灯)する恐れがあります。
2.2 ピンセットによる取り扱い
標準的なピンセットを使用してLED本体をつまむことも問題があります。尖った先端が柔らかいシリコン樹脂を容易に貫通または変形させ、手作業による取り扱いと同様の内部損傷を引き起こす可能性があります。さらに、金属製のピンセットはレンズ表面を傷つけ、光の放射パターンや角度を変化させる恐れがあります。
2.3 真空ピックアンドプレースによる取り扱い
真空ノズルを使用した自動組み立てが推奨される方法です。ただし、真空ノズルの先端径がLEDパッケージの内腔よりも大きいことが極めて重要です。小さすぎるノズルはシリコン樹脂に直接押し込まれ、集中した圧力点として作用し、ワイヤーボンドを切断したりチップを潰したりする可能性があります。
2.4 はんだ付け後の取り扱い
リフローはんだ付け工程後、SMD3528 LEDを含むPCBは慎重に取り扱う必要があります。基板を直接重ねて積み上げると、LEDのドーム部分に圧力がかかります。この圧力は機械的ストレスを引き起こし、潜在的な欠陥や即時故障の原因となります。アセンブリを積み重ねる際は、LEDコンポーネントの上方に最低2cmの垂直クリアランスを確保してください。気泡緩衝材(バブルラップ)をLEDに直接置くことは避けてください。気泡からの圧力も損傷を引き起こす可能性があります。
3. 湿気感受性、保管、およびベーキング
SMD3528 LEDは、湿気感受性デバイス(MSD)に分類されます。吸収された湿気は、高温のリフローはんだ付け工程中に急速に気化し、内部の剥離、クラック、またはポップコーン現象を引き起こし、故障に至ります。
3.1 湿気感受性レベル (MSL)
本製品は、プラスチック集積回路の湿気/リフロー感受性分類に関するIPC/JEDEC J-STD-020C規格に準拠しています。ユーザーは、製品パッケージまたはデータシートに記載されている特定のMSL定格を参照する必要があります。
3.2 保管条件
- 未開封パッケージ:温度5℃~30℃、相対湿度85%以下の環境で保管してください。
- 開封済みパッケージ:部品は乾燥環境で保管する必要があります。推奨条件は、温度5℃~30℃、相対湿度60%以下です。開封後の最適な保護のためには、乾燥剤を入れた密閉容器または窒素パージされたドライキャビネットに部品を保管してください。
3.3 フロアライフ
元の防湿バッグを開封した後、保管環境が制御されていない場合(例:ドライキャビネット内ではない)、部品は12時間以内に使用する必要があります。バッグ内の湿度指示カードは、開封直後に内部湿度が安全レベルを超えていないことを確認するために必ずチェックしてください。
3.4 ベーキング要件と手順
吸収された湿気を除去するために、以下の場合にベーキングが必要です:
- 部品が元の真空密封パッケージから取り出され、指定されたフロアライフを超えて周囲空気にさらされた場合。
- 湿度指示カードが湿度レベルを超えていることを示している場合。
ベーキング手順:
- 部品は元のリール上でベーキングできます。
- 温度60℃(±5℃)で24時間ベーキングします。
- 60℃を超えないでください。より高い温度は、LEDパッケージや材料を損傷する可能性があります。
- ベーキング後、部品は1時間以内にリフローはんだ付けするか、直ちに乾燥保管環境(相対湿度<20%以下)に戻す必要があります。
4. はんだ付けおよび洗浄ガイドライン
4.1 リフローはんだ付け
リフロー工程後、LEDは室温まで自然に冷却させてから、その後の取り扱いや洗浄を行ってください。はんだ接合部の均一性を検査します。はんだは完全なリフロープロファイルを示し、滑らかで光沢のある外観を持ち、PCB側面から見てボイドが最小限である必要があります。
4.2 はんだ付け後の洗浄
はんだ付け後のPCBを洗浄し、フラックス残留物を除去することが推奨されます。
- 推奨方法:水溶性フラックスを使用し、脱イオン水または指定の水性洗浄剤で洗浄した後、乾燥させます。必要に応じてイソプロピルアルコール(IPA)も使用できます。
- 非推奨/禁止事項:
- 超音波洗浄は使用しないでください。高周波振動は、LEDチップやワイヤーボンドに微細なクラックを引き起こす可能性があります。
- 組み立て済みPCBを水道水で洗浄しないでください。完全に乾燥することが難しく、部品リードの酸化を引き起こす可能性があります。
- アセトン、トルエン、ラッカーうすめ液などの強力な有機溶剤は避けてください。これらの化学薬品はシリコン樹脂レンズ材を侵食・劣化させ、曇り、クラック、または溶解を引き起こす可能性があります。
- 指定されていない化学洗浄剤は絶対に使用しないでください。
5. ESD(静電気放電)保護
LEDは半導体デバイスであり、静電気放電による損傷を受けやすい特性があります。白色、緑色、青色、紫色のLEDは、その半導体材料組成により特に敏感です。
5.1 ESDの発生源
ESDは様々な方法で発生します:
- 摩擦:異種材料の接触と分離(例:プラスチックトレイ、衣類、包装材)。
- 誘導:帯電した物体が導電性表面の近くに持ち込まれると、電荷が誘導されることがあります。
5.2 保護対策
取り扱いエリアでは、包括的なESD対策プログラムが不可欠です:
- 導電性マットを備えた接地された作業台を使用してください。
- すべての作業員は、適切に接地されたリストストラップを着用する必要があります。
- 部品の保管および輸送には、導電性の容器、トレイ、バッグを使用してください。
- 可能であれば、湿度40%RH以上の制御環境を維持してください。湿度が高いと静電気の蓄積が減少します。
- 部品は、指定されたESD安全作業エリアでのみ取り扱ってください。
6. 熱管理に関する考慮事項
提供された文書の抜粋には特定の熱抵抗値の詳細は記載されていませんが、効果的な熱管理はLEDの性能と寿命にとって極めて重要です。SMD3528パッケージは、主にそのはんだパッドを通じてPCBに熱を放散します。
6.1 放熱のためのPCB設計
寿命を最大化し、安定した光出力を維持するためには:
- 十分な熱伝導率を持つPCBを使用してください。高電力または高密度アプリケーションには、金属基板PCB(MCPCB)または厚い銅面を持つ基板を強く推奨します。
- PCBフットプリントを設計する際は、大きな銅面積または専用の熱ビアに接続されたサーマルリリーフパッドを設け、熱を内層または背面のヒートシンクに伝達してください。
- はんだ接合部の完全性が高いことを確認してください。はんだはLEDと基板の間の主要な熱界面です。
6.2 温度の影響
高い接合温度は、以下の原因となります:
- 光束維持率の加速的な低下(時間の経過に伴う光出力の減少)。
- 色ずれ(特に白色LED)。
- 動作寿命の短縮。
- 順方向電圧の増加。
7. 3528シリーズ用リフローはんだ付けプロファイル特性
標準的な鉛フリーリフロープロファイルが一般的に適しています。制御すべき主要なパラメータは以下の通りです:
- プリヒート/ランプアップ:熱衝撃を最小限に抑えるための緩やかな昇温速度(通常1-3℃/秒)。
- ソークゾーン:アセンブリ全体および部品が均一な温度に達し、フラックスを活性化させます。
- リフローゾーン:ピーク温度は、適切なはんだ溶融を確保するのに十分な高さである必要がありますが、LEDパッケージの最大耐熱温度(データシート参照、通常は約260℃で数秒)を超えてはなりません。
- 冷却:制御された冷却段階は、信頼性の高いはんだ接合部の形成に役立ちます。
8. アプリケーションノートおよび設計上の考慮事項
8.1 代表的な用途
SMD3528は、以下の用途で広く使用されています:
- LCDディスプレイバックライトユニット(BLU)。
- 建築アクセント照明。
- 自動車内装照明。
- 民生電子機器の状態表示灯。
- 看板および装飾照明。
8.2 回路設計
LEDは常に定電圧源ではなく、定電流源で駆動してください。電圧源を使用する場合は、電流制限抵抗が必須です。順方向電流(If)は、データシートで指定された値を厳守し、過熱や急速な劣化を防ぐ必要があります。
8.3 光学設計
シリコン樹脂レンズは、典型的な視野角を提供します。特定のビームパターンには、二次光学部品(反射板、拡散板、または外部レンズ)が必要になる場合があります。二次光学部品とLEDドームの間の機械的接触を避け、ストレスを防止してください。
9. 故障解析およびトラブルシューティング
一般的な故障モードとその主な原因は以下の通りです:
- LED不点灯:ESD損傷、機械的ストレス(取り扱い、積み重ね)によるワイヤーボンドの破断、またはチップの破損が原因であることが多いです。
- 光出力の低下:シリコン樹脂レンズの汚染、過度の接合温度、または熱伝達不良を引き起こすはんだ接合部の不良が原因である可能性があります。
- 断続的な動作:クラックが入ったはんだ接合部、断続的な接触を生じる損傷したワイヤーボンド、またはESDによる潜在的な損傷を示している可能性があります。
- 色ずれ:主に高温での長時間動作、仕様を超える駆動電流、または蛍光体(白色LEDの場合)の劣化が原因です。
LED仕様用語集
LED技術用語の完全な説明
光電性能
| 用語 | 単位/表示 | 簡単な説明 | なぜ重要か |
|---|---|---|---|
| 発光効率 | lm/W (ルーメン毎ワット) | 電力ワット当たりの光出力、高いほどエネルギー効率が良い。 | エネルギー効率等級と電気コストを直接決定する。 |
| 光束 | lm (ルーメン) | 光源から発せられる全光量、一般に「明るさ」と呼ばれる。 | 光が十分に明るいかどうかを決定する。 |
| 視野角 | ° (度)、例:120° | 光強度が半分になる角度、ビーム幅を決定する。 | 照明範囲と均一性に影響する。 |
| 色温度 | K (ケルビン)、例:2700K/6500K | 光の暖かさ/冷たさ、低い値は黄色がかった/暖かい、高い値は白っぽい/冷たい。 | 照明の雰囲気と適切なシナリオを決定する。 |
| 演色性指数 | 無次元、0–100 | 物体の色を正確に再現する能力、Ra≥80は良好。 | 色の真実性に影響し、ショッピングモール、美術館などの高要求場所で使用される。 |
| 色差許容差 | マクアダム楕円ステップ、例:「5ステップ」 | 色の一貫性指標、ステップが小さいほど色の一貫性が高い。 | 同じロットのLED全体で均一な色を保証する。 |
| 主波長 | nm (ナノメートル)、例:620nm (赤) | カラーLEDの色に対応する波長。 | 赤、黄、緑の単色LEDの色相を決定する。 |
| 分光分布 | 波長 vs 強度曲線 | 波長全体の強度分布を示す。 | 演色性と色品質に影響する。 |
電気パラメータ
| 用語 | 記号 | 簡単な説明 | 設計上の考慮事項 |
|---|---|---|---|
| 順電圧 | Vf | LEDを点灯するための最小電圧、「始動閾値」のようなもの。 | ドライバ電圧は≥Vfでなければならず、直列LEDの場合は電圧が加算される。 |
| 順電流 | If | LEDの正常動作のための電流値。 | 通常は定電流駆動、電流が明るさと寿命を決定する。 |
| 最大パルス電流 | Ifp | 短時間耐えられるピーク電流、調光やフラッシュに使用される。 | パルス幅とデューティサイクルは損傷を避けるために厳密に制御する必要がある。 |
| 逆電圧 | Vr | LEDが耐えられる最大逆電圧、それを超えると破壊される可能性がある。 | 回路は逆接続や電圧スパイクを防ぐ必要がある。 |
| 熱抵抗 | Rth (°C/W) | チップからはんだへの熱伝達抵抗、低いほど良い。 | 高い熱抵抗はより強力な放熱を必要とする。 |
| ESD耐性 | V (HBM)、例:1000V | 静電気放電に耐える能力、高いほど脆弱性が低い。 | 生産時には帯電防止対策が必要、特に敏感なLEDには。 |
熱管理と信頼性
| 用語 | 主要指標 | 簡単な説明 | 影響 |
|---|---|---|---|
| 接合温度 | Tj (°C) | LEDチップ内部の実際の動作温度。 | 10°Cの低下ごとに寿命が2倍になる可能性がある;高すぎると光衰、色ずれを引き起こす。 |
| 光束減衰 | L70 / L80 (時間) | 明るさが初期の70%または80%に低下するまでの時間。 | LEDの「サービス寿命」を直接定義する。 |
| 光束維持率 | % (例:70%) | 時間経過後に残った明るさの割合。 | 長期使用における明るさの保持能力を示す。 |
| 色ずれ | Δu′v′またはマクアダム楕円 | 使用中の色変化の程度。 | 照明シーンでの色の一貫性に影響する。 |
| 熱劣化 | 材料劣化 | 長期的な高温による劣化。 | 明るさ低下、色変化、または開放回路故障を引き起こす可能性がある。 |
パッケージングと材料
| 用語 | 一般的な種類 | 簡単な説明 | 特徴と応用 |
|---|---|---|---|
| パッケージタイプ | EMC、PPA、セラミック | チップを保護し、光学的/熱的インターフェースを提供するハウジング材料。 | EMC:耐熱性が良く、低コスト;セラミック:放熱性が良く、寿命が長い。 |
| チップ構造 | フロント、フリップチップ | チップ電極配置。 | フリップチップ:放熱性が良く、効率が高い、高電力用。 |
| 蛍光体コーティング | YAG、珪酸塩、窒化物 | 青チップを覆い、一部を黄/赤に変換し、白に混合する。 | 異なる蛍光体は効率、CCT、CRIに影響する。 |
| レンズ/光学 | フラット、マイクロレンズ、TIR | 光分布を制御する表面の光学構造。 | 視野角と配光曲線を決定する。 |
品質管理とビニング
| 用語 | ビニング内容 | 簡単な説明 | 目的 |
|---|---|---|---|
| 光束ビン | コード例:2G、2H | 明るさでグループ化され、各グループに最小/最大ルーメン値がある。 | 同じロット内で均一な明るさを保証する。 |
| 電圧ビン | コード例:6W、6X | 順電圧範囲でグループ化される。 | ドライバのマッチングを容易にし、システム効率を向上させる。 |
| 色ビン | 5ステップマクアダム楕円 | 色座標でグループ化され、狭い範囲を保証する。 | 色の一貫性を保証し、器具内の不均一な色を避ける。 |
| CCTビン | 2700K、3000Kなど | CCTでグループ化され、各々に対応する座標範囲がある。 | 異なるシーンのCCT要件を満たす。 |
テストと認証
| 用語 | 標準/試験 | 簡単な説明 | 意義 |
|---|---|---|---|
| LM-80 | 光束維持試験 | 一定温度での長期照明、明るさの減衰を記録する。 | LED寿命の推定に使用される (TM-21と併用)。 |
| TM-21 | 寿命推定標準 | LM-80データに基づいて実際の条件下での寿命を推定する。 | 科学的な寿命予測を提供する。 |
| IESNA | 照明学会 | 光学的、電気的、熱的試験方法を網羅する。 | 業界で認められた試験基盤。 |
| RoHS / REACH | 環境認証 | 有害物質 (鉛、水銀) がないことを保証する。 | 国際的な市場参入要件。 |
| ENERGY STAR / DLC | エネルギー効率認証 | 照明製品のエネルギー効率と性能認証。 | 政府調達、補助金プログラムで使用され、競争力を高める。 |