目次
1. 製品概要
LTL-14FGEAJ3HKPは、回路基板インジケータ(CBI)として使用するために設計されたバイカラーのスルーホールLEDランプです。LED部品と組み合うブラックプラスチック製の直角ホルダー(ハウジング)を統合しており、プリント基板(PCB)上の状態表示用に堅牢で組み立て容易なソリューションを提供します。本デバイスは、単一の白色拡散レンズ内に緑(黄緑、代表波長570nm)と赤(代表波長625nm)の両方のLEDチップを含むT-1サイズのランプを特徴とし、単一パッケージから2色の信号表示を可能にします。
1.1 主な特長と利点
このLEDランプの主な利点は、その設計と構造に由来します:
- 組み立ての容易さ:直角ホルダーは、PCBへの簡単な取り付けとはんだ付けのために特別に設計されています。
- コントラストの向上:ブラックハウジング材によりコントラスト比が増加し、点灯したLEDが基板背景に対してより見やすくなります。
- 固体信頼性:LEDベースの光源として、従来の白熱灯と比較して長寿命、耐衝撃性、高速スイッチング時間を提供します。
- エネルギー効率:本デバイスは低消費電力で動作しながら、インジケータ目的に十分な光度を提供します。
- 環境適合性:本製品は鉛フリーであり、RoHS(有害物質使用制限)指令に準拠しています。
- 2色機能:緑と赤のチップを1パッケージに統合することで、基板スペースを節約し、2つの別々の単色LEDを使用する場合と比較して在庫管理を簡素化します。
1.2 対象アプリケーションと市場
このLEDランプは、明確で信頼性の高い状態表示を必要とする幅広い電子機器に適しています。主なアプリケーション分野は以下の通りです:
- 通信機器:ネットワークスイッチ、ルーター、モデム、通信機器の状態表示灯。
- コンピュータシステム:サーバー、デスクトップPC、周辺機器の電源、HDDアクティビティ、診断インジケータ。
- 民生用電子機器:家電製品、オーディオ/ビデオ機器、ホームオートメーションデバイスのインジケータランプ。
- 産業制御機器:制御盤、PLC、計測器上の機械状態、故障検知、動作モードインジケータ。
2. 詳細な技術パラメータ分析
電気的および光学的パラメータを理解することは、信頼性の高い回路設計とLEDが安全動作領域(SOA)内で動作することを保証するために重要です。
2.1 絶対最大定格
これらの定格は、デバイスに永久的な損傷が発生する可能性がある限界を定義します。周囲温度(TA)25°Cで規定されています。
- 電力損失(PD):緑および赤チップの両方で最大50 mW。これを超えると過熱や寿命の短縮を引き起こす可能性があります。
- ピーク順電流(IFP):最大60 mA、ただしパルス条件(デューティサイクル ≤ 1/10、パルス幅 ≤ 0.1ms)でのみ。この定格は短時間のサージ電流用であり、連続動作用ではありません。
- 直流順電流(IF):最大連続電流20 mA。これは、ほとんどの光学的特性が規定されている標準動作電流です。
- 温度範囲:デバイスは-40°Cから+85°Cで動作可能で、-40°Cから+100°Cで保管可能です。
- リードはんだ付け温度:リードは最大5秒間260°Cに耐えられますが、はんだ付け点がLED本体/レンズから少なくとも2.0mm(0.079インチ)離れていることが条件です。
2.2 電気的・光学的特性
これらは、特に断りのない限り、TA=25°C、IF=10mAで測定された代表的な性能パラメータです。光度(Iv)には±30%の大きな試験許容差が適用されることに注意してください。
緑(黄緑)チップの場合:
- 光度(Iv):代表値は15 mcdで、範囲は8.7 mcd(最小)から29 mcd(最大)です。
- 指向角(2θ1/2):120度。この広い角度により、さまざまな視野位置からの良好な視認性が確保されます。
- ピーク発光波長(λP):574 nm。
- 主波長(λd):代表値570 nm、範囲は565 nmから574 nm。
- スペクトル半値幅(Δλ):20 nm。これは発光のスペクトル純度を示します。
- 順方向電圧(VF):代表値2.5 V。
- 逆方向電流(IR):VR=5Vで最大100 µA。重要:本デバイスは逆方向動作用に設計されていません。このパラメータは試験目的のみです。
赤チップの場合:
- 光度(Iv):代表値は14 mcdで、範囲は3.8 mcd(最小)から30 mcd(最大)です。
- 指向角(2θ1/2):120度。
- ピーク発光波長(λP):632 nm。
- 主波長(λd):代表値625 nm、範囲は614 nmから632 nm。
- スペクトル半値幅(Δλ):20 nm。
- 順方向電圧(VF):代表値2.0 V。
- 逆方向電流(IR):VR=5Vで最大100 µA。
3. ビニングシステムの説明
製造プロセスにおける自然なばらつきを管理するために、LEDは性能ビンに仕分けられます。これにより、設計者は特定の強度と色の要件を満たす部品を選択できます。
3.1 光度ビニング
LEDは、10mAで測定された光度に基づいてビニングされます。
- 緑(黄緑)ビン(G1, G2, G3):これらのビンは、最小8.7 mcd(G1 最小)から最大29 mcd(G3 最大)までの強度を分類します。
- 赤ビン(R1, R2, R3, R4):これらのビンは、最小3.8 mcd(R1 最小)から最大30 mcd(R4 最大)までの強度を分類します。
- 許容差:各ビンの限界には±30%の許容差が適用されます。つまり、ビニングされた部品の実際の強度は、規定されたビン限界からこの量だけ変動する可能性があります。
3.2 主波長ビニング
LEDは、知覚される色に直接関連する主波長に基づいてもビニングされます。
- 緑(黄緑)ビン(A1, A2, A3, A4):これらのビンは、565.0 nm(A1 最小)から574.0 nm(A4 最大)までの波長範囲をカバーします。代表的な目標値は570 nmです。
- 赤ビン(B1):赤チップは、614.0 nmから632.0 nmをカバーする単一の広いビンにグループ化され、代表的な目標値は625 nmです。
- 許容差:波長ビンの限界には、より厳しい±1 nmの許容差が適用されます。
4. 機械的仕様とパッケージング情報
4.1 外形寸法と構造
本デバイスは、ブラックプラスチック製の直角ホルダーに挿入されたT-1 LEDランプ(レンズ直径約3mm)で構成されます。ホルダーは機械的安定性を提供し、PCBへの取り付けを容易にします。主な寸法上の注意点は以下の通りです:
- すべての寸法はミリメートル(インチ換算付き)です。
- 特に指定がない限り、標準公差は±0.25mm(±0.010インチ)です(寸法図に規定、本文には記載されていませんが参照されています)。
- ハウジング材質はブラックプラスチックです。
- レンズは白色で拡散性があり、内部の2つのチップからの光を混ぜ合わせ、どちらの色が点灯しても均一な外観を提供するのに役立ちます。
4.2 極性識別とリードフォーミング
本文では明示的に詳細は記載されていませんが、スルーホールLEDは通常、長いアノード(+)リードと、カソード(-)リード近くのレンズ縁にある平坦部で極性を識別します。データシートはリードフォーミングに関する重要なガイドラインを提供します:
- 曲げ加工は、LEDレンズの基部から少なくとも3mm離れた位置で行う必要があります。
- 曲げ加工中にリードフレームの基部を支点として使用してはいけません。
- リードフォーミングは、はんだ付けの前、かつ室温で実施する必要があります。
- PCBへの挿入時は、LED本体に過度の機械的ストレスを与えないように、必要最小限のクリンチ力を使用してください。
5. はんだ付けと組立ガイドライン
組立プロセス中の損傷を防ぐため、適切な取り扱いが不可欠です。
5.1 推奨はんだ付け条件
はんだごて法:
- 温度:最大350°C。
- 時間:はんだ接点ごとに最大3秒。
- 位置:はんだ付け点は、エポキシレンズ/ホルダーの基部から2mm以内に近づけてはいけません。
フローはんだ付け法:
- 予熱温度:最大160°C。
- 予熱時間:最大120秒。
- はんだ波温度:最大265°C。
- はんだ付け時間:最大10秒。
- 浸漬位置:はんだは、エポキシレンズ/ホルダーの基部から2mm以内に近づけてはいけません。
重要な注意:赤外線(IR)リフローはんだ付けは、このスルーホールタイプのLED製品には適していません。過度の温度や時間はレンズの変形や致命的な故障を引き起こす可能性があります。
5.2 保管と洗浄
- 保管:元のパッケージ外での長期保管(3ヶ月以上)の場合、乾燥剤入りの密閉容器または窒素デシケーター内で保管してください。周囲環境は30°Cまたは相対湿度70%を超えてはいけません。
- 洗浄:必要に応じて、イソプロピルアルコールなどのアルコール系溶剤でのみ洗浄してください。
6. アプリケーション設計と駆動に関する考慮事項
6.1 駆動回路設計
LEDは電流駆動デバイスです。一貫した輝度と長寿命を確保するために、各LEDと直列に電流制限抵抗を使用する必要があります。
- 推奨回路(回路A):各LEDに個別の直列抵抗を使用します。これは、個々のLEDの順方向電圧(VF)の自然なばらつきを補償するため、複数のLEDを並列に使用する場合でも均一な電流、したがって均一な輝度を確保できるため、推奨される方法です。
- 非推奨回路(回路B):複数のLEDを並列に接続し、単一の共有電流制限抵抗を使用する方法。各LEDのI-V特性のわずかな違いにより電流が不均等に分配され、LED間で輝度に大きな差が生じるため、この方法は推奨されません。
直列抵抗(R)の値は、オームの法則を使用して計算できます: R = (V電源- VF) / IF。ここで、VFはLEDの代表的な順方向電圧(緑:2.5V、赤:2.0V)、IFは希望の順方向電流(例:10mAまたは最大20mA)です。
6.2 静電気放電(ESD)保護
LEDは静電気放電に敏感です。取り扱いおよび組立中のESD損傷を防ぐために:
- 作業者は導電性リストストラップまたは帯電防止手袋を着用する必要があります。
- すべての設備、作業台、保管ラックは適切に接地する必要があります。
- イオンブローアを使用して、作業面やデバイス自体に蓄積する可能性のある静電気を中和してください。
7. 性能曲線と熱解析
データシートは、さまざまな条件下でのデバイスの動作を理解するために不可欠な代表的な特性曲線を参照しています。具体的なグラフは本文には含まれていませんが、通常は以下をカバーします:
- 相対光度 vs. 順電流:光出力が電流とともにどのように増加するかを示します。通常、最大定格電流まではほぼ線形関係です。
- 相対光度 vs. 周囲温度:接合温度が上昇するにつれて光出力が低下することを示します。LEDは高温では効率が低下します。
- 順方向電圧 vs. 順電流:I-V曲線で、指数関数的な関係を示します。代表的なVFは特定の電流(例:10mA)で規定されています。
- スペクトル分布:異なる波長にわたって発せられる光の相対強度を示すグラフで、λP(緑:574nm、赤:632nm)でピークを持ち、半値幅はΔλ(20nm)です。
設計者は、アプリケーションにおける熱管理を考慮する必要があります。デバイス自体にはヒートシンクはありませんが、他の発熱部品の近くに配置せず、自然な空気の流れを確保することで接合温度を低く保ち、性能と寿命を維持するのに役立ちます。
8. パッケージングと発注情報
本製品は、自動組立に適したパッケージング(梱包仕様セクションに示されるように、通常はテープ&リールまたはアモパック)で供給されます。具体的な梱包数量(例:リールあたりの個数)やリール寸法は、対応する梱包仕様図面で定義されます。部品番号LTL-14FGEAJ3HKPは、関連するビニングとホルダー特性を持つこの特定のバイカラーLEDバリアントを一意に識別します。
LED仕様用語集
LED技術用語の完全な説明
光電性能
| 用語 | 単位/表示 | 簡単な説明 | なぜ重要か |
|---|---|---|---|
| 発光効率 | lm/W (ルーメン毎ワット) | 電力ワット当たりの光出力、高いほどエネルギー効率が良い。 | エネルギー効率等級と電気コストを直接決定する。 |
| 光束 | lm (ルーメン) | 光源から発せられる全光量、一般に「明るさ」と呼ばれる。 | 光が十分に明るいかどうかを決定する。 |
| 視野角 | ° (度)、例:120° | 光強度が半分になる角度、ビーム幅を決定する。 | 照明範囲と均一性に影響する。 |
| 色温度 | K (ケルビン)、例:2700K/6500K | 光の暖かさ/冷たさ、低い値は黄色がかった/暖かい、高い値は白っぽい/冷たい。 | 照明の雰囲気と適切なシナリオを決定する。 |
| 演色性指数 | 無次元、0–100 | 物体の色を正確に再現する能力、Ra≥80は良好。 | 色の真実性に影響し、ショッピングモール、美術館などの高要求場所で使用される。 |
| 色差許容差 | マクアダム楕円ステップ、例:「5ステップ」 | 色の一貫性指標、ステップが小さいほど色の一貫性が高い。 | 同じロットのLED全体で均一な色を保証する。 |
| 主波長 | nm (ナノメートル)、例:620nm (赤) | カラーLEDの色に対応する波長。 | 赤、黄、緑の単色LEDの色相を決定する。 |
| 分光分布 | 波長 vs 強度曲線 | 波長全体の強度分布を示す。 | 演色性と色品質に影響する。 |
電気パラメータ
| 用語 | 記号 | 簡単な説明 | 設計上の考慮事項 |
|---|---|---|---|
| 順電圧 | Vf | LEDを点灯するための最小電圧、「始動閾値」のようなもの。 | ドライバ電圧は≥Vfでなければならず、直列LEDの場合は電圧が加算される。 |
| 順電流 | If | LEDの正常動作のための電流値。 | 通常は定電流駆動、電流が明るさと寿命を決定する。 |
| 最大パルス電流 | Ifp | 短時間耐えられるピーク電流、調光やフラッシュに使用される。 | パルス幅とデューティサイクルは損傷を避けるために厳密に制御する必要がある。 |
| 逆電圧 | Vr | LEDが耐えられる最大逆電圧、それを超えると破壊される可能性がある。 | 回路は逆接続や電圧スパイクを防ぐ必要がある。 |
| 熱抵抗 | Rth (°C/W) | チップからはんだへの熱伝達抵抗、低いほど良い。 | 高い熱抵抗はより強力な放熱を必要とする。 |
| ESD耐性 | V (HBM)、例:1000V | 静電気放電に耐える能力、高いほど脆弱性が低い。 | 生産時には帯電防止対策が必要、特に敏感なLEDには。 |
熱管理と信頼性
| 用語 | 主要指標 | 簡単な説明 | 影響 |
|---|---|---|---|
| 接合温度 | Tj (°C) | LEDチップ内部の実際の動作温度。 | 10°Cの低下ごとに寿命が2倍になる可能性がある;高すぎると光衰、色ずれを引き起こす。 |
| 光束減衰 | L70 / L80 (時間) | 明るさが初期の70%または80%に低下するまでの時間。 | LEDの「サービス寿命」を直接定義する。 |
| 光束維持率 | % (例:70%) | 時間経過後に残った明るさの割合。 | 長期使用における明るさの保持能力を示す。 |
| 色ずれ | Δu′v′またはマクアダム楕円 | 使用中の色変化の程度。 | 照明シーンでの色の一貫性に影響する。 |
| 熱劣化 | 材料劣化 | 長期的な高温による劣化。 | 明るさ低下、色変化、または開放回路故障を引き起こす可能性がある。 |
パッケージングと材料
| 用語 | 一般的な種類 | 簡単な説明 | 特徴と応用 |
|---|---|---|---|
| パッケージタイプ | EMC、PPA、セラミック | チップを保護し、光学的/熱的インターフェースを提供するハウジング材料。 | EMC:耐熱性が良く、低コスト;セラミック:放熱性が良く、寿命が長い。 |
| チップ構造 | フロント、フリップチップ | チップ電極配置。 | フリップチップ:放熱性が良く、効率が高い、高電力用。 |
| 蛍光体コーティング | YAG、珪酸塩、窒化物 | 青チップを覆い、一部を黄/赤に変換し、白に混合する。 | 異なる蛍光体は効率、CCT、CRIに影響する。 |
| レンズ/光学 | フラット、マイクロレンズ、TIR | 光分布を制御する表面の光学構造。 | 視野角と配光曲線を決定する。 |
品質管理とビニング
| 用語 | ビニング内容 | 簡単な説明 | 目的 |
|---|---|---|---|
| 光束ビン | コード例:2G、2H | 明るさでグループ化され、各グループに最小/最大ルーメン値がある。 | 同じロット内で均一な明るさを保証する。 |
| 電圧ビン | コード例:6W、6X | 順電圧範囲でグループ化される。 | ドライバのマッチングを容易にし、システム効率を向上させる。 |
| 色ビン | 5ステップマクアダム楕円 | 色座標でグループ化され、狭い範囲を保証する。 | 色の一貫性を保証し、器具内の不均一な色を避ける。 |
| CCTビン | 2700K、3000Kなど | CCTでグループ化され、各々に対応する座標範囲がある。 | 異なるシーンのCCT要件を満たす。 |
テストと認証
| 用語 | 標準/試験 | 簡単な説明 | 意義 |
|---|---|---|---|
| LM-80 | 光束維持試験 | 一定温度での長期照明、明るさの減衰を記録する。 | LED寿命の推定に使用される (TM-21と併用)。 |
| TM-21 | 寿命推定標準 | LM-80データに基づいて実際の条件下での寿命を推定する。 | 科学的な寿命予測を提供する。 |
| IESNA | 照明学会 | 光学的、電気的、熱的試験方法を網羅する。 | 業界で認められた試験基盤。 |
| RoHS / REACH | 環境認証 | 有害物質 (鉛、水銀) がないことを保証する。 | 国際的な市場参入要件。 |
| ENERGY STAR / DLC | エネルギー効率認証 | 照明製品のエネルギー効率と性能認証。 | 政府調達、補助金プログラムで使用され、競争力を高める。 |